転職であっさり内定が出て不安…早さの理由は6つに分かれます
あっさり内定が出るのは、たいてい会社側の事情です。
あなたのハードルが低かったわけではありません。
ただし、その事情が何なのかは確かめる価値があります。
この記事では、安心していい早さと、確認したほうがいい早さを分けます。
面接1回で内定が出た。
あるいは、応募した1社目ですんなり決まった。
うれしいはずなのに、素直に喜べない。
こんなに簡単でいいのか。
人が集まらない会社なんじゃないか。
その違和感は、放っておかないほうがいいと思います。
ただし、「早い=危ない」ではありません。
この記事で、分けられるようにします。
なぜ、早く決まると不安になるのか
理由は2つです。
1. 苦労した分だけ価値があると思っている
転職活動は大変なもの、という前提があると、簡単に決まったことが逆に怖くなります。
でも、選考の回数と、会社の良し悪しは別です。
2. 判断材料が少ないまま決めることになる
こちらが本質です。
面接が1回なら、会社を見る機会も1回しかなかったということです。
相手があなたを見ていないのと同時に、あなたも相手を見ていません。
不安の正体は、「情報が足りていない」という感覚です。
あっさり決まる、6つの理由
会社側の事情は、だいたいこの6つです。
| 理由 | 中身 | 心配度 |
|---|---|---|
| 欠員が急に出た | 退職者の後任を早く埋めたい。いちばん多い理由です | 低 |
| 経験がぴたりと合った | 探していた人がそのまま来た状態。迷う理由がありません | 低 |
| 事業拡大で増員している | 枠が複数あるので、比較して絞る必要がありません | 低 |
| そもそも選考が1回の会社 | 中小企業では珍しくありません。決裁者が最初から出てきます | 低 |
| 応募が集まっていない | 選ぶ余地がない状態。なぜ集まらないかを確かめたい | 中 |
| 人が辞め続けている | 常に人を採らないと回らない。ここだけは要確認 | 高 |
上の4つなら、心配はいりません。
とくに「欠員の後任」は、中途採用でいちばん多い形です。
人が抜けた穴は、早く埋めないと現場が回りません。
だから、いい人が来たら即決するのは自然なことです。
本当に気をつけたほうがいいサイン
早さそのものではなく、早さと一緒に出てくるものを見てください。
| サイン | なぜ気になるか |
|---|---|
| その場で承諾を求められる | 考える時間を与えたくない理由がある可能性。比べられると困る条件かもしれません |
| 労働条件を書面で出してくれない | 口頭の説明だけで進むのは、あとで食い違うもとになります |
| 仕事の中身の説明が、ふわっとしている | 「いろいろやってもらう」しか出てこない場合、実態が違うことがあります |
| 職場を見せてもらえない | 見せられない理由があるかもしれません。見学を断る会社は多くありません |
| 同じ求人が何年も出ている | 拡大中なら自然ですが、そうでないなら定着していない可能性 |
| 面接で、質問をほとんどされなかった | 見極めていない可能性。誰でもよかったのかもしれません |
とくに最後の項目は分かりやすいです。
会社が本気で採ろうとしているなら、必ず突っ込んで聞いてきます。
経験の中身、辞める理由、入社後にやりたいこと。
そこを聞かずに内定が出たなら、人数を埋めることが目的だった可能性があります。
中小企業では、面接が1回で、社長がその場で決めることが本当に普通にあります。
書面が遅いのも、単に事務が追いついていないだけのことがあります。
見るべきは、いくつ重なっているかです。
3つ以上重なったら、慎重に進めてください。
確かめる方法(聞くだけです)
不安を消す方法は、1つしかありません。
聞くことです。
入社前に聞くのは、失礼ではありません。
むしろ、長く働くつもりの人に見えます。
① このポジションは、増員ですか、欠員の補充ですか
② 前任の方は、どのくらい在籍されていましたか
③ この部署の直近1年の入退社は、どのくらいですか
④ 私のどこを評価していただいたのでしょうか
とくに②と④が効きます。
②で分かること
前任者が数ヶ月で辞めているなら、その理由を聞く価値があります。
逆に何年も勤めた人の後任なら、早く決まった理由は単に急いでいるだけです。
④で分かること
これは、聞き方としてもっとも効率がいい質問です。
具体的に答えられるなら、ちゃんと見て採っているということです。
「元気そうだから」「若いから」しか出てこないなら、誰でもよかった可能性があります。
入社後、そこを活かせるように準備したいと考えております。
この言い方なら、疑っているようには聞こえません。
入社前に確認すべきことは入社前に確認すべき質問12にまとめました。
自分で調べられること
聞きにくい部分は、自分で確かめられます。
・同じ求人が1年以上、途切れず出ていないか
・同じポジションを何度も募集していないか
・複数の媒体に、同時に大量に出していないか
ずっと出続けているなら、人が定着していない可能性があります。
ただし、これだけで決めつけないでください。
拡大中の会社も、ずっと出し続けます。
だから、求人の出方は「質問のきっかけ」として使うのがいいです。
見るのは構いませんが、書き込むのは辞めた人が中心だという前提で読んでください。
満足している人は、わざわざ書きません。
見るなら、「同じ不満が何件も出ているかどうか」だけにしてください。
1件だけの強い書き込みは、その人個人の事情である可能性が高いです。
早く決める会社が、いい会社であることもあります
逆の話も書いておきます。
採用のスピードが速いことは、その会社の意思決定が速いということでもあります。
・決裁の階層が少ない(現場が決められる)
・人が足りていて困っている=入社後すぐ必要とされる
・形式より中身で判断する文化
・他社に取られる前に押さえたい=評価が高い
最後のものは、あなたの評価が高かった場合に起きます。
本当に欲しい人材だと判断したら、会社は迷いません。
選考を長引かせているあいだに、他社に決められてしまうからです。
大企業が遅いのは、慎重だからではありません
選考が3回、4回とあるのは、関わる人が多いからです。
人事、現場の責任者、役員。
それぞれの日程を合わせるだけで、何週間もかかります。
つまり、回数が多い=丁寧に見られている、とは限りません。
1回の面接でも、経験の中身を深く聞かれたなら、それは見極められています。
3回の面接でも、毎回同じ質問をされただけなら、見極めているとは言えません。
「何回受けたか」ではなく「何を聞かれたか」を思い出してください。
それでも決めきれないとき
確認しても、まだ迷うことがあります。
その場合は、「返事を待ってもらう」という手があります。
数日なら、たいていの会社が待ってくれます。
伝え方は内定の返事は待ってもらえる?にまとめました。
もう一つ。
比べる相手がいないと、判断できません。
1社しか受けていないなら、その内定が良い条件なのかどうかも分かりません。
もう1〜2社見てから決めるのも、十分ありです。
選び方は複数の内定で迷ったときの決め方にまとめました。
入社を決める前に、書面で確かめること
聞いて納得できたら、最後に書面を確かめてください。
口頭の説明と、書いてあることが違うことがあるからです。
① 契約期間(期間の定めがあるか、正社員か)
② 就業場所と、業務の内容
③ 始業・終業の時刻、休憩、休日
④ 賃金の決め方と、支払い時期(みなし残業の有無と時間数も)
⑤ 退職に関すること
とくに④のみなし残業です。
額面が高く見えても、その中に何十時間分かが含まれていることがあります。
聞き方は、これで足ります。
あわせて、固定残業代が含まれる場合は、その時間数もご教示いただけますと幸いです。
この依頼を断る会社は、ほとんどありません。
断られたり、はぐらかされたりしたなら、それ自体が答えです。
通知された条件と実際が違うときは、我慢せずに確認してください。
書面が手元にあれば、話し合いの材料になります。
手順は入社したら労働条件が違ったときにまとめました。
だから、書面をもらっておくこと自体が保険になります。
よくある質問
Q. 応募1社目で決まったので、他も見るべきか迷います
比べる相手がいないと、条件の良し悪しが分かりません。ただし、他を見ているあいだに今の内定が保てるとは限りません。見るなら期限を決めて、2社までにしてください。延々と比べ続けると、結局どれも決められなくなります。
Q. エージェント経由で、やたらと入社を勧められます
エージェントは決まって初めて報酬を得る仕組みなので、決まる方向に力が働きます。だから、担当者の熱意と、その会社の良し悪しは別です。判断に迷うなら、別の担当者やほかのエージェントの意見も聞いてみてください。
Q. 選考が早すぎて、会社を見る時間がありませんでした
いまからでも間に合います。入社日までに職場見学をお願いする、配属先の人と話す機会をもらう。どちらも珍しい依頼ではありません。「入社後スムーズに動けるように」と伝えれば、前向きに受け取られます。
Q. 面接1回で内定は、普通ですか
中小企業では珍しくありません。社長や部門長が最初から面接に出てくる会社では、その場で決められるからです。大企業ほど回数が増えるのは、決裁の階層が多いからであって、慎重だからとは限りません。
Q. 「あなたしかいない」と言われて、逆に不安です
採用の場では、相手も口説きに来ています。言葉そのものより、その根拠を聞いてください。「どの経験を見てそう思われたのか」と聞いて、具体的に返ってくるなら本当です。抽象的な褒め言葉しか出てこないなら、営業文句です。
Q. 早く決まったことを、周りに心配されました
心配されると、自分の不安が大きくなります。ただ、周りはその会社を見ていません。大事なのは、あなたが確認した事実です。この記事の質問を実際に聞いて、その答えを持って説明すれば、話が具体的になります。
Q. その場で「ぜひ来てほしい」と言われました
うれしい言葉ですが、その場で承諾しないでください。「ありがとうございます。持ち帰って検討させてください」で構いません。即答を求める会社は、それ自体が判断材料になります。
Q. 未経験なのに受かって、逆に怖いです
未経験を採る会社は、育てる前提か、人手が足りないかのどちらかです。どちらなのかは、入社後の研修体制を聞けば分かります。「見て覚えて」しかないなら、後者の可能性が高いです。
Q. 内定を保留したら、取り消されませんか
数日程度の保留で取り消されることは、普通はありません。むしろ、期限も言わずに放置するほうが心証を悪くします。「〇日までにご返事します」と伝えてください。
Q. 不安なまま入社しても大丈夫でしょうか
不安が「情報不足からくるもの」なら、聞けば解決します。「確かめたうえで、それでも引っかかる」なら、その感覚は無視しないほうがいいです。入社後の不安については転職の内定ブルーにまとめました。
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同期が辞めていって取り残された
早く決まったこと自体は、悪いことではありません
① 担当者に「増員か、欠員の補充か」を聞く
② 「私のどこを評価したか」を聞く
③ その求人がいつから出ているかを調べる
3つとも、今日中に終わります。
簡単に決まったことを、自分の価値が低いからだと思わないでください。
求めていた経験を持つ人が来たら、会社は迷いません。
それだけの話であることが、いちばん多いです。
ただ、その違和感を放置して入社するのは、おすすめしません。
聞けば分かることを聞かないまま入ると、入社後もずっと引きずります。
そして、何か嫌なことがあるたびに「やっぱり」と思ってしまいます。
聞くのは、今日のうちならタダです。
入ってからでは、聞きにくくなります。
判断に迷うなら、第三者に見てもらうのが早いです。
選び方は転職エージェントの選び方にまとめました。
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