職場の電話に出るのが怖い…最初の10秒を紙に書いて貼るだけで変わります
電話が怖いのは、慣れの問題だけではありません。怖さは4つに分かれていて、それぞれ打つ手が違います。
内訳は何を言うか分からない・聞き取れない・周りに聞かれている・ミスが怖い。
いちばん効くのは最初の10秒を紙に書いて、机に貼ることです。覚えなくていいので、読めばいい状態にします。
「周りに聞かれているのが怖い」という人は多いです。これは声を小さくするのではなく、短く終えることで解決します。
分からないことは、その場で答えなくて構いません。「確認して折り返します」が、いちばん正しい対応です。
電話が鳴る。
誰かが取ってくれないかと、一瞬待ってしまう。
自分が取らないといけないと分かっているのに、手が動かない。
鳴っている音だけで、体が固くなる。
この記事は、怖さを分けて、一つずつ減らす方法を書きます。
怖さは、4つに分かれます
「電話が怖い」とひとまとめにすると、手が打てません。
自分がどれで固まっているのかを、先に見てください。
| 怖さ | 中身 | 効く手 |
|---|---|---|
| 何を言うか分からない | 第一声、名乗り方、切り方 | 紙に書いて貼る |
| 聞き取れない | 会社名、名前、内容 | 聞き返す言葉を決めておく |
| 周りに聞かれている | 受け答えを同僚に聞かれるのが嫌 | 短く終える形にする |
| ミスが怖い | 答えを間違える、伝え忘れる | その場で答えない形にする |
多いのは、1番目と3番目です。
とくに3番目は、自分でも気づいていないことがあります。
「電話が苦手」だと思っていたのに、実は聞かれているのが嫌だったというケースです。
誰もいない部屋でなら、電話に出られそうですか。
出られそうなら、それは電話が怖いのではなく、聞かれるのが怖い状態です。
打つ手が変わります。
①最初の10秒を、紙に書いて貼る
いちばん効く方法です。
覚えようとしないでください。
読めばいい状態にします。
電話で緊張するのは、最初の10秒です。
そこを乗り越えると、あとは相手が話し始めます。
だから、最初だけ紙にしておけば足ります。
机に貼る紙の中身
「お電話ありがとうございます。◯◯社の△△です。」
■ 相手の名前が分からなかったとき
「恐れ入ります、もう一度お名前をうかがえますか。」
■ 担当に代わるとき
「◯◯でございますね。少々お待ちください。」
■ 担当が席にいないとき
「◯◯は席を外しております。戻りましたら折り返しご連絡いたします。」
■ 自分では分からないとき
「確認して、折り返しご連絡いたします。」
■ 切るとき
「ありがとうございました。失礼いたします。」
これを紙に書いて、電話のそばに置いてください。
新人が紙を見ながら話していても、誰も何も思いません。
むしろ、準備している人に見えます。
「確認して、折り返しご連絡いたします。」
これ1つ言えれば、どんな電話も終われます。
分からないことに、その場で答える必要はありません。
②聞き取れないときの、聞き返し方
聞き返すのは、失礼ではありません。
間違って伝えるほうが、あとで大きな問題になります。
| 聞き取れなかったもの | そのまま使える言い方 |
|---|---|
| 会社名 | 恐れ入ります、もう一度会社名をうかがえますか |
| 名前 | 恐れ入ります、お名前はどのようにお書きしますか |
| 用件 | 確認させてください。◯◯の件、ということでよろしいでしょうか |
| 電話番号 | 復唱いたします。◯◯◯◯の◯◯で、お間違いないでしょうか |
2番目が便利です。
「どのようにお書きしますか」と聞くと、相手が漢字を教えてくれます。
聞き返しているのに、丁寧な確認に聞こえます。
3回聞いても分からないときは、無理をしないでください。
「担当に代わります」と言って、代わってもらって構いません。
聞き取れないまま「はい」と言って切ること。
あとで誰も対応できなくなります。
聞き返すのに使う時間は、10秒です。
間違えたときに使う時間は、1時間になることがあります。
③周りに聞かれているのが怖いとき
ここを扱っている記事は少ないので、詳しく書きます。
多くの人が、これで固まっています。
電話が怖いのではなく、下手な受け答えを聞かれるのが怖い。
まず、事実を書きます。
自分の仕事をしているので、隣の電話の内容まで追っていません。
聞こえているのは、声の調子だけです。
内容まで覚えている人は、まずいません。
とはいえ、気になるものは気になります。
そこで、短く終える形にしてください。
| 長くなる受け方 | 短く終わる受け方 |
|---|---|
| その場で調べようとする | 「確認して折り返します」で切る |
| 自分で判断しようとする | 「担当に確認します」で切る |
| 世間話に付き合う | 「ありがとうございます」で区切る |
短く終われば、聞かれている時間も短くなります。
そして、短い電話はできる人の電話に聞こえます。
長く話すことが、丁寧さではありません。
声を小さくするのは、逆効果です。
相手に聞き返され、結果的に会話が長くなります。
ふつうの声で、短く。これがいちばん目立ちません。
④メモは、3つだけ書く
電話中に全部書こうとすると、間に合いません。
書くのは3つだけです。
| 書くこと | なぜ |
|---|---|
| 相手の会社名と名前 | これがないと折り返せない |
| 誰への電話か | 渡す先が決まる |
| 折り返しが必要かどうか | 急ぎかどうかが分かる |
用件の細かい中身は、書けなくて構いません。
「◯◯の件」くらいで足ります。
担当に代われば、そこから先は担当が聞きます。
あなたの仕事は、正確に引き継ぐことだけです。
内容を理解する必要はありません。
3つの項目を書いた紙を、何枚か作って置いておく。
空欄を埋めるだけになるので、書き漏れがなくなります。
慌てているときほど、この形が効きます。
かける電話のほうが苦手な人へ
受けるより、かけるほうが苦手という人もいます。
理由がはっきりしています。
自分が話し始めなければならないからです。
受ける電話は、相手が用件を言ってくれます。
かける電話は、最初から最後まで自分が組み立てます。
だから、こちらも紙にしておきます。
かける前に、紙に書いておく3つ
② 何を聞きたいのか(一文で)
③ 相手が不在だったらどうするか
③がいちばん大事です。
不在だったときに慌てるのは、決めていないからです。
「またこちらからかけ直します」か「お戻りになったらご連絡をお願いできますか」。
どちらかを先に決めておいてください。
| 場面 | そのまま使える言い方 |
|---|---|
| かけたとき | ◯◯社の△△です。◯◯様はいらっしゃいますか |
| 本人に代わったら | お世話になっております。◯◯の件でご連絡しました |
| 不在だったら | 承知しました。またこちらからご連絡いたします |
| 切るとき | ありがとうございました。失礼いたします |
始業直後と、昼の時間帯は避けるのが無難です。
午前は10時ごろから、午後は14時ごろからがつながりやすいです。
ただし、急ぎの用件は時間を気にせずかけてください。
出られない日があっても大丈夫です
鳴っているのに手が出ない日があります。
それで注意されることもあります。
ただ、順番を決めておくと楽になります。
| 段階 | やること |
|---|---|
| 1 | 1日1本だけ取ると決める |
| 2 | 内線から始める(相手が社内の人) |
| 3 | 取り次ぐだけの電話を取る |
| 4 | 用件を聞いてメモする |
全部を一度にやろうとしないでください。
1日1本から始めれば、1か月で20本になります。
20本取れば、たいていの型は経験します。
上司に伝えておくのも手です。
分からないときは代わっていただけますか。」
これを先に言っておくと、代わってもらいやすくなります。
そして、取ろうとしている姿勢が伝わります。
電話が鳴るだけで動悸がする、手が震える、出社前から気が重い。
こうなっている場合は、慣れの話ではありません。
無理に続ける前に、医療機関で相談してください。
また、話し方に不安がある場合、職場に配慮を相談できることもあります。社内の相談窓口に確認できます。
うまく話せなかった日の、切り替え方
電話のあと、しばらく気持ちが戻らないことがあります。
「変な言い方をしてしまった」と、何度も思い返す。
これは、周りが思っているより長く続きます。
だから、切り替える手を1つ持っておいてください。
| やること | なぜ効くか |
|---|---|
| 次にどう言うかを、紙に足す | 反省が「準備」に変わる |
| 1回だけ席を立つ | 体を動かすと、思い返しが止まる |
| 相手はもう忘れていると考える | 実際、電話の相手は覚えていません |
1番目がおすすめです。
うまく言えなかった言葉を、紙に1行足す。
失敗が、そのまま台本の改良になります。
3か月たつと、その紙は自分専用の手引きになっています。
「なんであんな言い方をしたんだろう」と繰り返し考えるのは、反省ではなく引きずりです。
直すところが分かったら、紙に書いて、そこで終わりにしてください。
やらないほうがいいこと
| やりがちなこと | なぜ避けるか |
|---|---|
| 覚えようとする | 緊張すると飛ぶ。紙を見ればいい |
| その場で答えようとする | 間違えるほうが大きな問題になる |
| 声を小さくする | 聞き返され、かえって長くなる |
| 誰かが取るのを待つ | 待っている時間のほうが、心が疲れる |
| 聞き取れないまま切る | あとで誰も対応できなくなる |
4番目について、ひとつだけ。
鳴っている間、取るかどうか迷っている時間がいちばんつらいのです。
取ってしまえば、30秒で終わります。
迷っている時間のほうが長い、ということがよくあります。
こんな人は、紙を貼るところから
□ 電話が鳴ると、体が固くなる
□ 誰かが取ってくれないか、一瞬待ってしまう
□ 第一声で、何と言うか迷う
□ 受け答えを周りに聞かれるのが気になる
□ 聞き取れなくても、聞き返せない
□ 電話のあと、しばらく気持ちが戻らない
3つ以上当てはまるなら、まず紙を貼ってください。
それだけで、最初の10秒の不安が消えます。
4つ目に当てはまる人は、短く終える形を先に試してください。
よくある質問
Q. 紙を見ながら話すのは、失礼ではないですか
相手には見えません。そして、正確に対応できるほうが相手のためになります。慣れている人も、手元にメモを置いています。
Q. 相手が早口で、何も聞き取れませんでした
「恐れ入ります、少しゆっくりお願いできますか」と言って構いません。相手も、伝わらないままでは困ります。
Q. 敬語が合っているか分かりません
完璧な敬語は求められていません。「ありがとうございます」「少々お待ちください」「失礼いたします」の3つが言えれば、失礼にはなりません。
Q. 折り返すと言ったのに、忘れそうです
メモを、担当者の机に置いてください。自分で覚えておこうとすると忘れます。渡すところまでが、一つの仕事です。
Q. クレームの電話だったら、どうすればいいですか
自分で解決しようとしないでください。「担当に代わります」と伝えて、代わってもらって構いません。それが正しい対応です。
Q. 電話に出ないことを注意されました
「1日何本か取るようにします」と先に伝えておくと、見られ方が変わります。取ろうとしている姿勢が伝われば、注意は減ります。
Q. 何年やっても慣れません
慣れない人もいます。その場合は、電話の少ない仕事を選ぶという考え方もあります。苦手を克服することだけが答えではありません。
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上司が怖くて話しかけられない
ミスを報告できない
最初の10秒だけ、紙にしてください
① 第一声と「確認して折り返します」を紙に書いて貼る
② メモは、会社名・名前・折り返しの3つだけ
③ 1日1本だけ取ると決める
電話が怖いのは、性格が弱いからではありません。
何を言うか決まっていないからです。
決めてしまえば、読むだけになります。
相手の名前が聞き取れないのが一番の悩みなら、電話で相手の名前が聞き取れないときに、聞き返し方をまとめています。
上司に確認するのが怖いなら、上司が怖くて話しかけられないときも読んでみてください。
間違えたときのことが不安なら、ミスを報告できないときが近い話です。
電話の多さそのものが合わないと感じるなら、転職エージェントの選び方で、電話の少ない仕事があるかを聞いてみる方法があります。
※本記事は一般的な情報の解説であり、医学的助言ではありません。体調や気持ちの負担が続くときは、無理をせず医療機関にご相談ください。職場での配慮について相談したい場合は、社内の相談窓口や総合労働相談コーナー(各労働局)にご相談ください。※本記事には広告(PR)を含みます。