同期が辞めていって取り残された…比べる相手を間違えていませんか
同期が辞めていくのがつらいのは、比べているからではありません。
「この会社にいていいのか」という問いを、突きつけられるからです。
焦って辞めるのも、意地で残るのも、どちらも危ういです。
やることは1つ。「自分が辞めたい理由があるか」を確かめることだけです。
また一人、辞めた。
送別会で笑って送り出したのに、家に帰ってから落ち込んでいる。
同期のグループはどんどん減って、気づけば自分がいちばん古株になっている。
みんな前に進んでいるのに、自分だけ取り残された気がする。
この記事は、その感覚をちゃんと扱います。
つらさの正体は、3つ混ざっています
ひとまとめにすると、整理できません。
| 感情 | 中身 |
|---|---|
| 寂しさ | 単純に、話せる相手が減った。これがいちばん大きいことが多い |
| 焦り | 「動いている人」と「動いていない自分」を比べている |
| 不安 | 人が辞め続ける会社に、いていいのかという疑い |
この3つは、対処法がまったく違います。
寂しさなら、時間とともに薄れます。
焦りなら、比べるのをやめれば軽くなります。
不安なら、これは向き合う価値があります。
寂しさを、焦りと取り違えないでください
ここが、いちばん間違えやすいところです。
仲の良かった同期が辞めると、会社そのものが嫌になった気がします。
でも実際は、その人と話せなくなっただけということがあります。
見分け方は簡単です。
思っているなら、それはあなた自身の理由です。
思っていないなら、いま感じているのは寂しさです。
寂しさで転職を決めると、次の職場でも同じことが起きます。
「取り残された」は、本当か
この感覚には、からくりがあります。
辞めた人の情報は、いい面しか入ってきません。
・「年収が上がった」=本人が言いたいから伝わる
・「新しい仕事が楽しい」=入社直後だから
・SNSの投稿=うまくいっているときだけ更新される
一方、「実は前の会社のほうがよかった」は伝わってきません。
言いにくいからです。
つまり、比べているのは「自分の日常」と「相手のいいところ」です。
これでは、どうやっても負けます。
実際、転職して後悔する人もいます。
その話は転職して後悔したときにまとめました。
ただし、無視してはいけないサインもあります
ここからが大事です。
人が辞め続けているのは、事実として見るべき情報です。
・この1年で、同じ部署から何人辞めましたか
・辞めた人の在籍年数はどのくらいでしたか
・辞めた理由は、バラバラですか、似ていますか
・優秀だと思っていた人から辞めていませんか
とくに最後です。
先に動ける人から辞めていくのは、よくある順番です。
その人たちは、外でも通用する自信があるから動けます。
残る人が悪いという話ではありません。
ただ、「なぜあの人が辞めたのか」は考える価値があります。
・給料が上がらない
・評価が不透明
・残業が減らない
・将来が見えない
同じ理由が3人以上から出ているなら、あなたにも同じことが起きます。
逆に、結婚・引っ越し・家庭の事情などバラバラなら、会社の問題ではありません。
「人が辞める会社」の見分け方
辞める人が多いこと自体は、必ずしも悪い会社の証拠ではありません。
| 辞め方 | 意味 |
|---|---|
| 3〜5年で、次のステップへ移る | ◯ 若手が育つ会社では自然。むしろ健全なこともある |
| 1年未満で辞める人が続く | ✕ 入る前と入った後で話が違っている可能性 |
| 中堅が抜けていく | ✕ いちばん危ないパターン。残った人に業務が集中する |
| 特定の部署だけ辞める | △ 会社ではなくその部署か上司の問題。異動で解決することも |
| 結婚・引っ越しなど事情がバラバラ | ◯ 会社の問題ではありません |
4つ目に当てはまるなら、転職より先に異動を検討する手もあります。
同じ会社の中で環境が変わるなら、人間関係を一から作り直す必要もありません。
自分の部署だけかどうかを確かめる
他部署の人と話す機会があれば、さりげなく聞いてみてください。
他部署は落ち着いているなら、問題は会社全体ではありません。
その場合、異動願いのほうが早く解決することがあります。
残された側に、起きること
感情の話だけでなく、実務でも影響が出ます。
| 起きること | どうなるか |
|---|---|
| 仕事が回ってくる | 辞めた人の分。給料は変わらないことが多い |
| 「君だけは頼む」と言われる | ありがたい言葉ですが、引き止めの前ぶれでもあります |
| 採用が追いつかない | 人が減ったまま回すことになります |
| 相談できる相手が減る | これがいちばん効きます。愚痴を言える相手がいなくなる |
1つ目は、放っておくと固定されます。
「一時的に」と言われた業務が、そのまま何年も続くのはよくある話です。
引き受ける前に、いつまでかを確認してください。
相談できる相手がいなくなったとき
地味ですが、これがいちばん効いてきます。
愚痴を言える同期がいるうちは、不満がその場で流せていました。
相手がいなくなると、不満が中に溜まり続けます。
しかも、転職を考えていることは社内の誰にも言えません。
つまり、いちばん話したいことを話せる相手がいない状態になります。
・辞めた同期(利害関係がないので本音が言える)
・家族やパートナー(ただし心配をかけることもある)
・転職エージェントの担当者(職場に伝わらない・相場も聞ける)
3つ目は、転職する気がなくても使えます。
会社の人でも家族でもないので、本音を言っても誰にも伝わりません。
面談の中身はエージェントの面談が怖いときにまとめました。
やってはいけない3つ
同期が辞めたから、という理由だけで動くと、次でも同じ感覚になります
② 意地で残る
「自分は逃げない」と決めると、判断ができなくなります
③ 何も考えないようにする
考えないと決めても、気持ちは戻ってきます。むしろ長引きます
②が、まじめな人ほど陥りやすいです。
「みんな辞めていくけど、自分は残る」
この気持ち自体は立派ですが、それは会社への評価ではありません。
自分への評価です。
会社が自分に何を返してくれているかは、別に考えてください。
仕事が増えたときの、断り方
辞めた人の分が回ってくるのは、ほとんどの場合で起きます。
全部引き受けると、そのまま固定されます。
断るのではなく、条件をつけるのが現実的です。
承知しました。後任の方が入るまで、という理解でよろしいでしょうか。
優先順位を出してもらう
引き受けたいのですが、いまの業務と合わせると手が回りません。
どちらを優先すべきか、ご指示いただけますか。
2つ目が効きます。
「できません」ではなく「どちらを優先しますか」と聞く形です。
これなら、断っているように聞こえません。
そして、優先順位を決めるのは上司の仕事です。
いつから、何を、誰の分を引き受けたか。
メモで構いません。
評価の面談や、昇給の話をするときの材料になります。
何も言わないと、やって当たり前になります。
辞めていく人に、聞いておくといいこと
送り出す前に、聞けるのはいまだけです。
辞めたあとでは、連絡が取りにくくなります。
① いつごろから考えていたか(決断までの時間が分かる)
② 決め手になったのは何か
③ どうやって次を探したか(使ったサービス・かかった期間)
④ いま迷っている人に言うとしたら何か
③は、実際に動くときの近道になります。
同じ業界・同じ職種の人が使った方法は、ネットで調べるより当てになります。
聞き方は、こう切り出せば自然です。
自分もいつかは考えるかもしれないので、参考までに。
「いつかは」と付けるだけで、深刻にならずに聞けます。
そして、この会話は相手にとっても悪くありません。
辞める側も、「あの会社に一人でも話せる人がいる」と思えるほうが気が楽だからです。
よくある質問
Q. 自分が最後の一人になりそうです
その状況では、会社側もあなたを手放したくないはずです。つまり、いまは条件を交渉しやすいタイミングでもあります。残るなら、業務量に見合った待遇になっているかを話す価値があります。言わなければ、そのまま何も変わりません。
Q. 辞めた人のことを考えてしまって、仕事に集中できません
しばらくは仕方ありません。人が減った直後は、誰でも落ち着きません。ただ、それが1ヶ月以上続いて、眠れない・食べられないといった状態が出ているなら、気持ちの問題ではない可能性があります。医療機関や公的な相談窓口に相談してください。
Q. 新しく入った人も、すぐ辞めていきます
これははっきりしたサインです。入る前と入った後で話が違っている可能性があります。採用の説明と実態がずれている会社では、同じことが繰り返されます。この場合は、あなたが残っても状況は改善しにくいです。
Q. 辞めた同期に、転職先の話を聞いていいですか
聞いて構いません。ただしいい話に偏る前提で聞いてください。聞くなら「大変だったことは何?」と聞くほうが、実態に近い答えが返ってきます。
Q. 同期が全員辞めて、自分だけ残っています
居心地の悪さは想像できます。ただ、それ自体は転職の理由になりません。大事なのは、同期がいなくなったことで、実際に何が困っているかです。相談相手がいない、業務が集中している、将来が見えない。その中身が言葉になれば、動くかどうかを判断できます。
Q. 辞めた同期がうらやましくて、SNSを見るのがつらいです
見るのをやめて構いません。SNSに出るのは、うまくいっているときだけです。つらい時期は投稿されません。それと自分の日常を比べても、公平な比較になりようがありません。ミュートしても、相手には伝わりません。
Q. 「お前も辞めるの?」と聞かれます
決めていないなら、「いまは考えていません」で十分です。曖昧に答えると噂が広がります。実際に動いているなら、職場では言わないほうが無難です。理由は転職活動は会社にバレる?にまとめました。
Q. 上司から「君だけは残ってほしい」と言われました
うれしい言葉ですが、条件が伴っているかを見てください。言葉だけで、給料も業務量も変わらないなら、それは引き止めです。判断材料は引き止めで残ったら後悔する?にまとめました。
Q. 自分だけ残っていると、無能に見えませんか
見えません。残っている人がいるから、会社は回っています。ただし、「動けないから残っている」のか「選んで残っている」のかは、自分では区別しておいたほうがいいです。外の相場を一度知っておくと、はっきりします。
Q. 会社が「辞めた人が悪い」という空気になっています
その空気自体が、見ておくべき情報です。人が辞めるのは普通のことなのに、裏切りとして扱う職場では、あなたが辞めるときも同じ扱いを受けます。いま合わせておく必要はありますが、その空気を自分の判断に取り込まないでください。
Q. 送別会がつらいです
無理に出なくて構いません。ただ、その人と個別に会う機会は作っておくほうがいいと思います。大人数の場より、二人のほうが本音を聞けます。「なぜ辞めるのか」を直接聞けるのは、いまだけです。
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② 辞めた理由が似ているかを思い出す
③ その同期が辞めていなくても、自分は辞めたいかを自分に聞く
③が「はい」なら、それはあなた自身の理由です。
同期が辞めていくのを見て動揺するのは、あなたが真面目に働いているからです。
どうでもいい会社なら、誰が辞めても何も感じません。
そして、取り残されたわけではありません。
あなたは、まだ決めていないだけです。
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ただ、決めないまま何年も過ぎるのは、決めたのと同じことになります。
だから、期限だけ切ってください。
「〇月までに、外の相場を一度だけ調べる」。
それで残ると決めたなら、それは立派な選択です。
調べ方は転職エージェントの選び方にまとめました。
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