入社前なのに会社から連絡が来ない…沈黙は悪い知らせではありません
連絡が来ないのは、ほとんどが人事の段取りの問題です。
内定が取り消されているサインではありません。
ただし、待っているだけは損です。
入社日の2週間前を過ぎたら、こちらから聞いて構いません。
内定は出た。
承諾もした。
なのに、そこから会社が沈黙している。
入社日は近づいてくる。
何を持っていけばいいのかも、何時に行けばいいのかも、まだ分からない。
もしかして、なかったことになっていないか。
この記事は、その不安に答えます。
まず、よくあることです
中途採用では、連絡が空白になる期間が普通にあります。
理由は、あなたの側にはありません。
| 連絡が来ない理由 | 中身 |
|---|---|
| 入社直前にまとめて送る運用 | いちばん多い。1〜2週間前に案内を一括で出す会社が多い |
| 担当者が変わった | 採用担当から労務・総務へ引き継がれる途中。空白ができやすい |
| 担当者が多忙・不在 | 採用は片手間でやっている会社も多いです |
| メールが届いていない | 迷惑メールフォルダや、アドレスの打ち間違い |
| あなたの返信を待っている | 「ご確認ください」で終わるメールに、返事をしていないと止まります |
最後の項目は、意外と多いです。
こちらは「了解した」つもりでも、相手には何も届いていません。
まず、自分の送信済みメールを見返してください。
先に、自分側を確認してください
① 迷惑メールフォルダを見る
② 送信済みメールを見て、返信し忘れがないか確認
③ 登録した電話番号・メールアドレスが正しいか確認
④ 着信履歴を見る(知らない番号からの不在着信)
⑤ 郵送で届いていないか(書類は郵送の会社もあります)
④は見落とされがちです。
在職中で日中に出られず、そのままになっていることがあります。
相手は「連絡したのに折り返しがない」と思っているかもしれません。
いつまで待つか
ここを決めておくと、悩む時間が減ります。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 承諾してから1週間 | まだ待って構いません。普通の範囲です |
| 承諾してから2週間 | 問い合わせて構いません |
| 入社日まで2週間を切った | すぐ連絡してください。持ち物や集合時間が分からないままでは困ります |
| 入社日まで1週間を切った | メールではなく電話。届いたことが分かる手段にしてください |
会社によっては、入社日の3日前に案内が来ることもあります。
それでも、こちらから聞いてはいけない決まりはありません。
待っているあいだに、進められること
連絡を待つだけの時間は、いちばん消耗します。
会社の返事がなくても、自分で進められることがあります。
① 持ち物をそろえる(身分証・印鑑・年金手帳・雇用保険被保険者証)
② 通勤ルートと所要時間を調べる(一度実際に行ってみるとなお良い)
③ 現職の引き継ぎを進める
④ 有給の残日数を確認する
①は、ほとんどの会社で共通して必要になるものです。
案内が来る前にそろえておけば、直前に慌てません。
とくに雇用保険被保険者証は、前の会社から受け取っているはずのものです。
手元にあるか、いま確認しておいてください。
社会保険の空白にも注意
退職日と入社日のあいだが空くと、その期間は自分で国民健康保険・国民年金の手続きが必要になります。
1日でも空けば、手続きの対象になります。
ただし、保険料が実際にかかるかは月末時点の加入状況で決まります。お住まいの市区町村の窓口でご確認ください。
ただし、配偶者の扶養に入れる場合は、そちらの手続きになります。
詳しくは退職後の手続きにまとめました。
問い合わせの文例
催促に見えない書き方にします。
ポイントは、「聞きたいこと」を具体的に書くことです。
株式会社〇〇
人事部 〇〇様
お世話になっております。〇月〇日より入社予定の〇〇 〇〇です。
入社に向けた準備を進めたく、差し支えなければ以下についてご教示いただけますでしょうか。
・初日の集合時間と場所
・持参する書類・持ち物
・服装の指定の有無
お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
〇〇 〇〇
電話:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
「連絡が来ないのですが」とは書かないのがコツです。
相手を責める形にせず、「準備したいので教えてください」にすると、角が立ちません。
そして、聞きたい項目を箇条書きにすると、相手も返信しやすくなります。
電話で聞くときの一言
初日の集合時間と持ち物について確認したく、お電話いたしました。人事ご担当の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか。
電話も、用件を先に言えば1分で終わります。
入社までに届くはずのもの
何が来ていないのかが分かると、不安が具体的になります。
| 届くもの | いつごろ |
|---|---|
| 内定通知書・労働条件通知書 | 内定後〜承諾前後。これは必ずもらってください |
| 入社承諾書・誓約書 | 承諾のタイミング |
| 提出書類の案内 | 入社の2週間〜1ヶ月前 |
| 初日の集合案内 | 入社の1〜2週間前 |
| 健康診断の案内 | 入社前後(会社による) |
このうち、1つ目だけは性質が違います。
労働条件通知書は、入社前に必ず受け取ってください。
給与・勤務時間・就業場所などが書かれた書面です。
ここが来ていないなら、「連絡が来ない」の中でも優先して催促すべきものです。
現職への退職の申し出を進めるにあたり、確認しておきたく存じます。
この理由なら、断られることはまずありません。
本当に危ないサインは、これです
ほとんどは段取りの問題ですが、例外もあります。
・問い合わせても2回続けて返事がない
・電話しても、担当者に取り次いでもらえない
・労働条件の書面が、入社直前になっても出てこない
・会社の代表電話がつながらない
この場合、現職の退職手続きを止められるなら、いったん止めてください。
辞めたあとで入社できないのが、いちばん困ります。
エージェント経由なら、担当者に確認してもらってください。
直接聞くより早いことがあります。
労働条件の確認については入社したら労働条件が違ったときにまとめました。
エージェント経由なら、聞くのは担当者へ
紹介経由で決まった場合、会社に直接聞くより担当者のほうが早いことがあります。
入社の詳細についてまだご連絡をいただけていないため、状況を確認していただけますでしょうか。
担当者は、企業の窓口と直接やり取りできます。
しかも、あなたが入社しないと報酬にならない立場です。
だから、放置されません。
直接応募だった場合
間に入る人がいないので、自分で動くしかありません。
メールで反応がなければ、代表番号に電話してください。
人事の直通が分からなくても、代表から取り次いでもらえます。
・10時〜11時半/14時〜16時が無難です
・始業直後・昼休み・終業間際は避けてください
つながらなければ、「何時ごろお戻りですか」と聞いて、こちらからかけ直す。
折り返しを待つと、また待ち時間が増えます。
こういう人は、早めに動いてください
・労働条件通知書をまだ受け取っていない
・現職に退職を伝えてしまっている(戻れない状態)
・入社日まで2週間を切っている
・内定承諾から3週間以上、何も来ていない
・担当者の名前も部署も分からない
2つ目が、いちばん危険な状態です。
退職を伝えたあとで入社できなくなると、戻る場所がありません。
だからこそ、退職を切り出す前に労働条件の書面をもらうという順番が大事になります。
もし、すでに退職を伝えてしまっているなら
慌てないでください。
やることは2つです。
電話で、その日のうちに。
② 現職の退職日が動かせるか、確認しておく
「まだ退職届を出していない」段階なら、調整の余地があります。
②は、実際に動かすためではなく、動かせるかを知っておくためです。
選択肢があると分かるだけで、落ち着いて交渉できます。
よくある質問
Q. 入社日が「〇月上旬」など曖昧なままです
これは確定させてください。現職の退職日を決められません。「退職手続きを進めるため、入社日を確定させていただきたい」と伝えれば、正当な理由として受け止められます。
Q. 担当者が退職したと言われました
引き継ぎが行われていない可能性があります。後任の方の名前と連絡先を、その場で聞いてください。そして、これまでの経緯(内定日・入社日・提示条件)をこちらから伝えてください。記録が残っていないこともあります。
Q. メールの返事が「確認します」だけで止まりました
よくあります。1週間経ったら、同じスレッドで再度送って構いません。「先日の件、その後いかがでしょうか」で十分です。新しいメールにせず、返信の形にすると経緯が伝わります。
Q. 催促したら、印象が悪くなりませんか
なりません。準備のために聞くのは、当然のことです。むしろ、何も聞かずに当日を迎えるほうが「段取りを気にしない人」に見えます。入社前の質問は、意欲として受け取られることが多いです。
Q. 提出書類が多くて、そろえられるか不安です
入社時によく求められるのは、身分証・年金手帳(または基礎年金番号)・雇用保険被保険者証・マイナンバーが分かるもの・給与振込先です。前職の源泉徴収票は、あとから届くことが多いので初日になくても問題になりません。足りないものがあっても、「後日提出で」と言われるだけです。
Q. 会社の口コミを見て、余計に不安になりました
連絡が来ない不安と、口コミの不安が重なると、実際より悪く感じます。口コミは辞めた人が書いていることが多いので、そのまま受け取らないでください。読み方は転職の口コミサイトは信じていい?にまとめました。
Q. 内定承諾書は出したのに、その後が何もありません
よくあります。承諾書を受け取った時点で、会社側の採用手続きはいったん完了し、そこから労務担当に移るまで時間が空くためです。2週間経ったら聞いて構いません。
Q. 何度も聞くのは、しつこいでしょうか
1回目のメールから1週間空けば、2回目は自然です。毎日送ると催促になりますが、週に1回なら業務上のやり取りの範囲です。回数より、間隔と言い方のほうが印象を左右します。
Q. 現職に退職を伝えていいか迷っています
書面で労働条件を受け取ってからにしてください。口頭の内定だけで退職を進めると、万一のときに戻れなくなります。入社日が近いのに書面がないなら、それを催促するのが先です。
Q. 連絡が来ないまま入社日になりそうです
前日までに必ず電話してください。メールは読まれない可能性があります。集合時間と場所だけでも確認できれば、初日は乗り切れます。持ち物は、身分証・印鑑・年金手帳・雇用保険被保険者証を持っていけばたいてい足ります。
Q. 入社を辞退したくなってきました
連絡が来ない不安から、その会社そのものが信用できなくなることがあります。ただ、まず一度聞いてみてください。返事の内容と速さで、その会社の姿勢が分かります。丁寧な返事が来たなら、単に段取りが遅かっただけです。それでも引っかかるものが残るなら、そのときに考えれば間に合います。
Q. 不安で眠れません
連絡がないと、悪いほうに考えてしまいます。それを止める方法は1つで、聞いてしまうことです。待つあいだの不安は、メール1通で終わることが多いです。入社前の不安は入社前日が不安でしかないときにもまとめました。
待つより、聞いたほうが早く終わります
① 迷惑メールフォルダと送信済みを確認(3分)
② 返信し忘れがなければ、上の文例をコピーして送る
③ 入社日まで1週間を切っているなら、電話にする
連絡が来ない期間は、想像するしかないので不安になります。
でも実際は、担当者が忙しいだけであることがほとんどです。
内定が取り消されるようなことがあれば、会社は必ず連絡してきます。
黙って消えることはありません。
だから、沈黙は悪い知らせではありません。
それでも落ち着かないなら、聞いてしまってください。
メール1通で、この不安は終わります。
やり取りに不安があるなら、転職エージェントの選び方も参考にしてください。
間に入ってもらう手もあります。
※本記事は一般的な情報の解説であり、法的助言ではありません。内定取り消しなどでお困りの場合は、労働局や公的な相談窓口にご相談ください。※本記事には広告(PR)を含みます。