転職サイトと転職エージェントの違い|どっちを使うべきか3分で分かる
違いは一言で言うと、自分で探すか、人に探してもらうかです。
やりたいことが決まっている人はサイト、何が向いているか分からない・在職中で時間がない人はエージェント。どちらも無料なので、両方使うのがいちばん現実的です。
「転職サイトと転職エージェント、どっちを使えばいいんだろう」
名前が似ているせいで、違いが分かりにくいと思います。
でも、この2つは役割がまったく違います。選び方を間違えると、遠回りになります。
この記事では違いを整理して、あなたがどちらを使うべきかまで分かるようにします。
ひと目で分かる違い
| 転職サイト | 転職エージェント | |
|---|---|---|
| 求人を探すのは | 自分 | 担当者が紹介 |
| 応募するのは | 自分 | 担当者が推薦 |
| 書類・面接対策 | 独学 | 添削・対策あり |
| 日程調整 | 自分 | 代わりにやってくれる |
| 非公開求人 | 見られない | 紹介される |
| 年収交渉 | 自分で言う | 間に入ってもらえる |
| ペース | 完全に自分次第 | 相手の都合も入る |
| 料金 | 無料 | 無料 |
表のとおり、エージェントは「代わりにやってくれること」が多いのが特徴です。
一方サイトは、全部自分でやるかわりに誰にも干渉されません。
転職サイトとは(求人の図書館)
求人が並んでいて、自分で検索して、自分で応募する仕組みです。
イメージとしては、図書館に近いと思います。
本は大量にあるけれど、どれを読むかは自分で決める。誰も勧めてきません。
良いところ
・自分のペースで進められる(誰にも急かされない)
・求人数が多く、幅広く眺められる
・「まだ本気じゃない」段階でも気軽に見られる
・連絡が来ない
大変なところ
・どれが自分に合うか、自分で判断するしかない
・職務経歴書を一人で書く
・面接対策も独学
・複数社の日程調整を全部自分でやる
・求人票に書いていない実態(残業・雰囲気)が分からない
転職エージェントとは(案内してくれる人)
担当者がついて、希望を聞いたうえで求人を紹介してくれる仕組みです。
こちらは案内人がいる旅行に近い。
行き先を一緒に考えて、手配もしてくれます。
良いところ
・自分では気づかない選択肢を出してもらえる
・書類の添削、面接対策をしてもらえる
・日程調整を代わりにやってくれる(在職中はこれが大きい)
・非公開求人を紹介してもらえる
・年収交渉を間に入ってやってもらえる
大変なところ
・担当者との相性で体験が変わる
・希望とずれた求人を勧められることがある
・自分のペースで進めにくいことがある
デメリットの詳しい中身と対処法は、こちらの記事に全部書きました。
どちらも無料なのはなぜか
意外に思われるかもしれませんが、どちらも求職者は無料です。
理由は、お金を払っているのが企業側だからです。
転職サイト:企業が「求人を掲載する料金」を払っています。広告と同じ仕組みです。
転職エージェント:企業が「採用が決まったときの成功報酬」を払っています。
この違いは、実は行動の違いにも表れます。
サイトは掲載した時点で収益になるので、あなたが応募してもしなくても関係ありません。だから放置されます(干渉されない理由でもあります)。
エージェントは決まらないと1円にもならないので、決まるように動きます。手厚いのはそのためで、同時に急かされる理由でもあります。
どちらが良い悪いではなく、そういう仕組みだと知っておくと扱いやすくなります。
あなたはどちらを使うべきか
こう考えると、迷いません。
▼ 転職サイトが向いている人
・行きたい業界・職種がもう決まっている
・自分のペースを乱されたくない
・まだ情報収集だけしたい
・人と話すのが負担に感じる
・書類も面接も、自分でなんとかできる
▼ 転職エージェントが向いている人
・何が向いているのか、自分でも分からない
・在職中で、平日に動く時間がない
・職務経歴書の書き方が分からない
・未経験の職種に移りたい
・面接に苦手意識がある
・年収の話を自分から切り出せない
とくに在職中の人は、エージェントの恩恵が大きくなります。
日程調整だけでも、想像以上に消耗するからです。
いちばん現実的なのは「両方」
どちらか一方に決める必要はありません。どちらも無料なので、両方使うのが合理的です。
おすすめの使い分けはこうです。
1. まずサイトで相場を眺める
自分の年代・職種で、どんな求人があるのか。年収はどのくらいか。ここは気楽に見られます。
2. エージェントに1〜2社だけ相談する
「自分の経験は、どこでいくらで求められるのか」を聞きます。ここは自分ではなかなか分からない部分です。
3. 両方の情報を持って決める
自分で見た相場と、プロの見立て。この2つがそろって初めて、納得して選べます。
どちらかに登録する必要はありません。まず「自分は在職中か、そうでないか」だけ確認してください。
在職中なら → 時間がないので、エージェントの日程調整の恩恵が大きい
離職中なら → 時間はあるので、まずサイトで相場を眺めてからでも遅くない
これだけで、次にやることが1つに絞れます。
スカウト型という第3の選択肢
実はもう1つ、性格の違うサービスがあります。スカウト型(ダイレクトリクルーティング)です。
自分の経歴を登録しておくと、企業や転職エージェントのほうから声がかかる仕組みです。
良いところ:登録して待つだけなので、負担がいちばん軽い。自分では探さなかった業界から声がかかることもあります。
大変なところ:経歴をしっかり書き込まないと届きません。また、来るか来ないかは相手次第なので、急いでいる人には向きません。
3つを整理するとこうなります。
・サイト=自分から探す
・エージェント=人に探してもらう
・スカウト=向こうから来るのを待つ
在職中で時間がないなら、スカウト型に登録しておいて、並行してエージェントに相談するのが省エネです。
やってしまいがちな失敗
選び方を間違えると、こうなります。
失敗1:サイトだけを見て、消耗する
やりたいことが決まっていないのに求人を眺め続けると、選択肢が多すぎて決められなくなります。「今日も決められなかった」が積み重なると、転職そのものが億劫になります。
失敗2:エージェント1社だけを信じる
担当者の見立ては、その人の経験に左右されます。1社だけだと、それが正しいのか比べる相手がいません。
失敗3:登録だけして放置する
いちばん多い失敗かもしれません。登録した時点で満足してしまい、面談を先延ばしにする。結局なにも変わらないまま数ヶ月が過ぎます。
「どう動けばいいか分からない」まま、情報だけを集めようとしていることです。
情報は集めるほど迷いが増えます。先に「自分は何を優先するか」を決めるほうが早いのは、そのためです。
よくある勘違い
「エージェントは本気の人しか使えない」
そんなことはありません。「まだ辞めるか決めていない」段階の相談も受け付けているところが多くあります。相談だけして、今回は動かないという選択も普通です。
「サイトのほうが求人が多いから有利」
数だけ見ればそうですが、エージェントには公開されていない求人があります。応募が殺到するのを避けるため、あえて出していない求人です。見えている数と、たどり着ける数は別です。
「エージェントを使うと、断りにくくなる」
断って構いません。むしろ合わない会社に入って早期退職されるほうが、エージェントにとっても損です。断り方や担当変更の手順はこちらにまとめました。
「複数使うと迷惑になる」
併用は一般的です。公式に「問題ない」としているところがほとんどで、むしろ複数から選ぶことを勧められます。
非公開求人とは何なのか
エージェント側のメリットとしてよく挙がる「非公開求人」。
なぜ公開しないのか、理由を知ると納得できます。
1. 応募が殺到するから
有名企業や好条件の求人を公開すると、何百通も応募が来ます。選考するだけで採用担当者が疲弊するので、あえて出しません。
2. 社外に知られたくないから
新規事業の立ち上げや、退職者の後任募集など、公開すると社内外に事情が伝わってしまう求人があります。
3. 条件に合う人にだけ届けたいから
「この経験がある人だけに見せたい」という場合、エージェントに絞り込みを任せたほうが早いのです。
つまり非公開求人は、隠された特別枠というより公開すると都合が悪い事情がある求人です。
良い求人も、大変な求人も混ざっています。
「非公開だから良い」と決めつけないほうが安全です。
在職中か、離職中かで答えが変わる
どちらを使うかを決める、いちばん実用的な基準がこれです。
在職中の場合
平日の日中は動けません。企業からの電話に出られず、面接の日程も限られます。この状況で複数社とやりとりするのは、想像以上に消耗します。
だから在職中は、日程調整を代わりにやってくれるエージェントの価値が跳ね上がります。「有給を取れる日はここだけです」と伝えれば、その中で組んでもらえます。
離職中の場合
時間はあります。だから自分で探す余裕もあります。ただし、収入が減っていく焦りがあるので、「早く決めなきゃ」で妥協しやすいという別の危険があります。
この場合はエージェントにブレーキ役を頼むイメージで使うといいです。
「焦って決めそうになったら止めてほしい」と最初に伝えておく。
どちらにしても、お金の不安がある状態での動き方は先に整理しておくと落ち着いて選べます。
同じ求人に両方から応募してしまったら
併用するときに、唯一気をつけたいのがこれです。
同じ企業に、サイトから自分で応募し、エージェントからも推薦される。
これが起きると、企業側はどちらの経路で選考するか判断に困ります。
企業はエージェント経由だと成功報酬を払うので、「先に直接応募が来ていた」となると話がややこしくなります。
最悪の場合、選考が止まることもあります。
防ぎ方は簡単です。
・応募した企業を、メモに残しておく(社名だけでいい)
・エージェントに求人を紹介されたら、「そこは自分で応募済みです」と伝える
たったこれだけで防げます。
エージェント側も慣れているので、伝えれば普通に対応してもらえます。
登録は何分で終わるのか
動き出せない理由の1つが「面倒くさそう」だと思うので、目安を書いておきます。
転職サイト:メールアドレスとパスワードだけなら1〜2分。経歴を入力すると10〜20分ほど。ただし後から書き足せます。
転職エージェント:申し込みフォーム自体は1〜3分。勤務地・職種・時期・現在の状況などを選んでいく形式が多いです。そのあと担当者から連絡が来て、面談を予約します。
つまり最初の一歩は、どちらも数分です。
重いのは登録ではなく、そのあと面談で自分のことを話す部分。
でもそこは、うまく話せなくて構いません。
整理するのが相手の仕事です。
よくある質問
Q. 両方使うと管理が大変ではありませんか
サイト1つ、エージェント1〜2社くらいが目安です。エージェントを増やしすぎると連絡の管理が大変になります。何社が適切かはこちらで解説しています。
Q. スカウトが来るサービスもありますよね
サイトの中には、登録しておくと企業から声がかかるタイプもあります。待つだけなので負担は少ないですが、経歴を書き込んでおかないと届きません。
Q. 在職中に使っても会社にバレませんか
通常、在籍中の企業には求人が紹介されない仕組みになっています。心配なら初回に伝えておくと確実です。バレない進め方はこちらにまとめました。
Q. どちらも無料なら、なぜ有料のサービスがあるのですか
有料なのは、転職を「教える」タイプのサービス(キャリアスクールやコーチング)です。求人を紹介するサイトとエージェントは、企業からお金を受け取るので無料です。
迷ったら、まず1社に話を聞く
サイトとエージェントの違いは、結局「一人でやるか、人を頼るか」の違いです。
どちらが優れているという話ではありません。今のあなたの状況に、どちらが合うかだけです。
ただ、ひとつ言えることがあります。
求人サイトを開いては閉じる、を繰り返しているなら、それは情報が足りないのではなく、判断の軸がない状態です。
その軸は、一人で眺めていても出てきません。
人に質問されて、はじめて言葉になります。
相談は無料で、辞めると決めていなくても使えます。
どこを選べばいいか迷ったら、タイプ別に整理した記事を見てみてください。
※本記事は転職サイト・転職エージェントの一般的な仕組みについて解説したものです。サービス内容は各社によって異なります。
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