定年退職する上司へのプレゼントはいらない?好みが分からないときの決め方と、避けたい品
定年退職の贈りものは、必ず用意するものではありません。職場に習慣がなければ、なくて構いません。
贈ると決めたとき、いちばんの壁は相手の好みが分からないことです。
だから選ぶなら、好みに左右されないもの。カタログギフト・花・使えばなくなるものが外れません。
避けたほうがいいものもあります。靴・スリッパ・時計・現金や商品券は、目上の人には向きません。
聞ける関係なら、本人に希望を聞いてしまうのがいちばん確実です。
上司が、今年で定年を迎える。
「何か贈ろう」という話になって、幹事を任された。
ところが、誰も上司の好みを知らない。
お酒は最近やめたらしい。趣味も聞いたことがない。
この記事は、好みが分からないときの決め方を書きます。
難しいのは、金額ではなく「好み」です
定年退職の贈りものでつまずく理由は、はっきりしています。
| つまずくところ | なぜ起きるか |
|---|---|
| 好みが分からない | 仕事の話しかしてこなかった。趣味を聞く機会がない |
| 健康の事情が読めない | お酒やタバコをやめている場合がある |
| 予算がまとまらない | 人数が多いと、一人あたりの額で意見が割れる |
| 失礼にならないか不安 | 目上の人に避けたほうがよいものがある |
とくに健康の事情は、外から見えません。
お酒が好きだと聞いていても、やめたばかりということがあります。
甘いものも、控えている人がいます。
「何を贈れば喜ばれるか」ではなく、
「何を贈れば困らせないか」で選ぶ。
この順番にすると、迷う時間がぐっと減ります。
目上の人に、避けたほうがいいもの
昔からの言い伝えですが、気にする人がいるので知っておいて損はありません。
・靴・スリッパ・靴下・マット…踏みつけるものとされます
・時計・かばん・筆記具…「もっと勤勉に」の意味があるとされます
・現金・商品券…目上の人に金額を示す形になります
・櫛(くし)…「苦」「死」を連想させるとされます
・白い花・鉢植え…弔事や「根づく(寝つく)」を連想させます
・健康器具・杖…老いを意識させてしまいます
ただし、本人がリクエストしたものなら問題ありません。
「万年筆がほしい」と言われたなら、それが正解です。
言い伝えより、本人の希望が優先です。
気にしない人も増えているので、職場の雰囲気を見て判断してください。
聞ける関係なら、本人に聞いてしまう
いちばん確実なのは、直接聞くことです。
サプライズにこだわると、失敗の確率が上がります。
「皆さんで何かお贈りしたいと思っています。何かご希望のものはありますか。」
「せっかくなので、使っていただけるものにしたくて。苦手なものだけでも教えていただけますか。」
「何でもいいよ」と言われたら、好みに左右されないものを選んでください。
聞きにくい相手なら、近しい人に聞く方法もあります。
同じ部署の長い人、秘書、同期。誰か一人は知っていることが多いです。
幹事になったときの、進め方
定年退職は何か月も前から日程が決まっています。
だから、慌てずに順番どおり進められます。
① 会社の規定を総務に確認する(記念品が出るか)
② 誰から贈るか決める(部署だけか、関係部署も入れるか)
③ 一人あたりの金額を決めて、一斉に伝える
④ 本人の希望を聞く(聞ける関係なら)
⑤ 品物を決める・寄せ書きを回す
⑥ 渡す人と場面を決めておく
見落としやすいのが①です。
会社から記念品や花束が出る場合、部署で用意したものと重なります。
先に確認しておけば、内容を変えられます。
⑤の寄せ書きは、早めに回し始めてください。
人数が多いと、全員に回るまでに2週間かかることもあります。
予算の目安と、集め方
金額は、誰から贈るかで変わります。
| 贈り方 | 目安 |
|---|---|
| 個人で贈る(部下から) | 3,000〜5,000円 |
| 部署の連名(5〜10人) | 一人1,000〜2,000円=合計1万円前後 |
| 部署の連名(20人以上) | 一人500〜1,000円で十分。合計2万円前後 |
| 会社として贈る | 規定がある場合が多い。総務に確認する |
会社に規定があるかを、先に確認してください。
記念品の制度がある会社では、部署で別に用意すると重なります。
集めるときは、一人あたりの額を先に決めて一斉に伝える。
個別に頼むと、断りにくくなります。
女性の上司に贈るとき、男性の上司に贈るとき
性別で中身を変えなければいけない、ということはありません。
ただ、迷ったときの外れにくい選び方はあります。
| 迷ったとき | 外れにくいもの |
|---|---|
| 趣味が分からない | 本人が選べるカタログギフト |
| 家族構成が分からない | 一人でも使えるもの・食べもの |
| 家に置き場所がなさそう | 使えばなくなるもの |
| これから旅行や趣味を始めそう | 使い道の広いもの(カタログ・商品) |
避けたいのは、「女性だから花」「男性だからお酒」と決めてしまうことです。
花をもらっても困る人、お酒を飲まない人はふつうにいます。
性別より、その人の生活を思い浮かべてください。
通勤の様子、休みの日の話、家族の話。一度でも聞いたことがあれば、それが手がかりになります。
好みに左右されないものを選ぶ
好みが分からないときの選択肢は、実はそれほど多くありません。
| 選択肢 | 向いている理由 |
|---|---|
| カタログギフト | 本人が選べる。好みを外さない |
| 花(手入れのいらないもの) | 形に残る。水やりが不要なものなら負担がない |
| お菓子・お茶 | 使えばなくなる。置き場所に困らせない |
| 寄せ書き・写真 | 費用がかからず、いちばん残る |
意外に思われるかもしれませんが、寄せ書きがいちばん喜ばれたという声は多いです。
長く勤めた人ほど、ものより「誰がどう思っていたか」が残ります。
予算が集まらなくても、そこは補えます。
寄せ書きは、いちばん費用対効果が高い
お金をかけずに、いちばん残るのが寄せ書きです。
ただし、書き方で差が出ます。
・「お疲れさまでした」だけで終わらせない
・具体的な場面をひとつ書く(「◯◯の件で助けていただきました」)
・2〜3行で十分。長く書かなくていい
・部署名と名前を入れる(何年か後に読み返すため)
全員が同じような言葉になると、読んでも印象に残りません。
回すときに、「一場面だけ書いてください」と添えておくと、中身が変わります。
写真を貼る形にすると、さらに残ります。
飲み会の写真でも、仕事場の写真でも構いません。
用紙は文具店でも買えますし、無地の色紙でも十分です。
好みが分からないときの、具体的な選択肢
「本人が選べるもの」か「手入れのいらないもの」。この2つが外れません。
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本人に選んでもらうなら(受け取った方がカタログから選ぶ形です)
形に残るものなら(ガラスドーム入り・水やりがいりません)
使えばなくなるものなら(8種20個入・個包装です)
どれを選んでも、寄せ書きを添えてください。長く働いた人ほど、そちらが残ります。
※Amazonのアソシエイトとして、退職前夜は適格販売により収入を得ています。
渡し方と、そえる一言
渡す場面は、最終出社日か、送別会の終盤が自然です。
① 部署の代表が両手で渡す
② 長く話さない(30秒で十分)
③ 寄せ書きがあれば一緒に渡す
④ 拍手で締める
「長い間、本当にありがとうございました。◯◯のときに教えていただいたことは、今も覚えています。」
「これからは、どうぞお体を大切に、お好きなことをなさってください。」
「お疲れさまでした」だけで終わらせず、具体的な場面をひとつ入れてください。
長い年月の中の、たった一場面で構いません。それが残ります。
渡したあとの、その後
定年で辞める人は、翌日から行き場がなくなります。
何十年も通った場所が、急になくなる。これは思っている以上に大きな変化です。
・連絡先を交換しておく(相手が望めば)
・数か月後に一度だけ連絡する(「お元気ですか」だけでいい)
・職場の近くに来たら声をかけてもらう、と伝えておく
無理に続ける必要はありません。
ただ、一度だけの連絡が、思いのほか喜ばれることがあります。
贈りものは当日で終わりますが、関係はそのあとも続けられます。
そこまで含めて考えると、品物選びの重さは少し軽くなります。
もらう側になったときは
自分が定年を迎える側になることもあります。
何か渡されたら、その場では受け取ってください。
「ありがとうございます。大切に使わせていただきます。」
「皆さんにお世話になりました。本当にありがとうございました。」
お返しは基本的に不要です。
どうしても気になるなら、最終日にお菓子を置いていくくらいで十分です。
高価なお返しをすると、贈った側が気をつかいます。
タイプ別|いま、どれに当てはまるか
□ 職場に贈る習慣がない
□ 会社から記念品が出る
□ 本人が「いらない」と言っている
このタイプは、寄せ書きか、言葉だけで十分です。
□ 仕事の話しかしたことがない
□ 周りも誰も知らない
□ 健康の事情が読めない
このタイプは、カタログギフトか、使えばなくなるものにしてください。
□ 普段から話す
□ 本人が希望を言ってくれそう
□ 時間に余裕がある
このタイプは、聞いてしまうのがいちばん確実です。
よくある質問
Q. 定年退職のプレゼントは、迷惑になりませんか
ものによります。置き場所に困るもの、手入れが必要なものは負担になります。使えばなくなるものか、本人が選べるものなら困らせません。
Q. お酒が好きだと聞いていますが、健康が心配です
やめている可能性があります。近しい人に確認できないなら、お酒は避けてください。外したときの気まずさが大きい品です。
Q. 再雇用で来月も同じ職場にいます
その場合は、大きな贈りものは合いません。区切りとして花や菓子を渡す程度にして、送り出す形にしないほうが自然です。
Q. 自分だけ何も渡していないことに、あとで気づきました
最終日を過ぎていても、ひと言の手紙で十分です。ものは不要です。気づいたときに伝えるほうが、渡さないより残ります。
Q. 上司が「気をつかわないで」と言っています
言葉どおり受け取って、寄せ書きだけにするのが自然です。断られたのに品物を用意すると、受け取る側が困ります。
Q. 私はその上司と、あまりいい関係ではありませんでした
無理に気持ちを込める必要はありません。連名に名前を入れて、当日ひと言あいさつすれば十分です。形だけでも失礼にはなりません。
Q. 定年後も付き合いが続きそうです
そのときは、贈りものを重くしないほうが続けやすくなります。大きなものを渡すと、相手が「お返しを」と考えます。なお、長く働ける職場かどうかを先に見ておきたいなら、転職エージェントの選び方も参考にしてください。
まず、総務か上司に「会社から記念品は出ますか」と聞いてください。それだけで、部署で用意するものの中身が決まります。
Q. 渡す役を任されましたが、人前で話すのが苦手です
30秒で終わります。「長い間ありがとうございました」と「お体を大切に」の2つだけで成立します。紙を見ながら読んでも構いません。
Q. 贈りものを用意しない職場を、冷たいと思われませんか
そうは受け取られません。むしろ、集金がない職場のほうが働きやすいと感じる人は多いです。習慣がないなら、無理に始めないほうが次の人も楽になります。
Q. 部署でお金が集まりませんでした
集まった範囲で決めてください。足りない分を幹事が出すと、次からそれが前提になります。金額より、渡すことに意味があります。
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「喜ばれるもの」より「困らせないもの」
① 会社に記念品の規定があるか確かめる
② 聞ける関係なら、本人に希望を聞く
③ 分からなければ、本人が選べるものにする
長く働いた人への贈りものは、正解を当てる必要がありません。
困らせない形にして、言葉を添える。それで十分伝わります。
送別会の花で迷っているなら、送別会の花束はいらない?も読んでみてください。
自分が辞めるときの菓子折りを考えているなら、退職に菓子折りはいらない?も参考になります。
※本記事は一般的な情報の解説です。贈りもののしきたりは地域や職場によって異なります。会社に記念品の規定がある場合は、そちらを優先してください。※本記事には広告(PR)を含みます。