新人で残業を断れない…断るのでなく「いつやるか」を言う。そのまま使える言い方
残業は、毎回受ける必要はありません。
断りやすくなるコツは、その場で理由を考えないこと。先に一文を用意しておいてください。
効くのは、「今日は予定があるので、明日いちばんで対応します」の形です。
断るのではなく、いつやるかを示すと、ほとんどの場面で通ります。
定時が近づくと、決まって声がかかる。
「これ、今日中にお願いできる?」
入ったばかりだから、断れない。
予定があった日も、結局そのまま残った。
一度受けたら、次も当たり前のように頼まれるようになった。
この記事は、角を立てずに断る形を書きます。
なぜ、あなたに頼まれるのか
理由は、あなたが受けるからです。
意地悪ではありません。
頼む側は、断らない人から順に声をかけます。
それがいちばん早いからです。
| 頼む側が見ていること | あなたに起きていること |
|---|---|
| 断らない人 | 最初に声がかかるようになります |
| 手が空いていそうな人 | 忙しさが見えていないと、頼まれます |
| 予定を言わない人 | 予定がないものとして扱われます |
3つ目が、いちばん変えやすいところです。
予定は、先に言っておくだけで、声がかかりにくくなります。
頼まれてから断るより、頼まれる前に伝えておくほうが、はるかに楽です。
断るのではなく、いつやるかを示す
いちばん通りやすいのは、この形です。
「今日は予定があるので、明日いちばんで対応してもよろしいでしょうか。」
「本日はこのあと予定があって、18時までなら進められます。
残りは明日の午前中に仕上げます。」
「今日中のものと、明日でいいものを教えていただけますか。
今日中の分から進めます。」
どれも、断っていません。
いつやるかを示しているだけです。
これが効くのは、相手が欲しいのは仕事が終わることだからです。
「今日でなくてもいい」仕事は、実はかなり多くあります。
確かめずに受けているだけ、ということがよくあります。
3つ目が、いちばん強い
「今日中のものと、明日でいいものを教えてください」。
この一言は、断り文句ではありません。
優先順位の確認です。
だから、どんな相手にも使えます。
そして多くの場合、本当に今日中のものは一部だけだと分かります。
最初の3か月で、扱いが決まります
入ってすぐの時期にどう振る舞ったかで、そのあとの頼まれ方が決まります。
これは、能力の評価とは別の話です。
| 最初の3か月 | 半年後の状態 |
|---|---|
| 毎回そのまま受けていた | 定時後に頼むのが当たり前になります |
| 予定がある日は先に伝えていた | その日を避けて頼まれるようになります |
| いつやるかを示していた | 期限を確認してから頼まれるようになります |
つまり、いまのやり方がそのまま定着します。
「慣れてから断ろう」と思っていると、慣れたころには断れなくなっています。
いま始めても、遅くありません
すでに何度も受けてしまった、という人もいると思います。
それでも、変えられます。
急に全部を断る必要はありません。
週に1日から始めてください。
「最近ずっと遅くなってしまっていて、
今週から水曜日は定時で上がるようにしたいと思っています。
その日に間に合わない分は、木曜のいちばんで対応します。」
宣言してから変えるのがコツです。
黙って急に帰り始めると、態度が変わったように見えます。
先に言っておけば、働き方を整えていると伝わります。
予定を、先に見せておく
断る回数を減らすいちばんの方法は、予定を先に共有しておくことです。
・朝のうちに「本日は18時に退社の予定です」
・週のはじめに「水曜日は用事があり、定時で失礼します」
・共有カレンダーがあるなら、その時間に予定を入れておく
理由は、言わなくて構いません。
「用事があります」で十分です。
先に言っておくと、断ることになりません。
最初から、その日は頼まれなくなります。
これは、入ったばかりの人でも自然にできることです。
むしろ、報告として好ましく受け取られます。
受けるときの、条件の付け方
もちろん、受けたほうがいい場面もあります。
繁忙期や、トラブル対応のときです。
その場合も、そのまま受けないでください。
| そのまま受ける | 条件をつけて受ける |
|---|---|
| 「はい、やります」 | 「19時までなら対応できます。それ以降は明日でもよろしいですか」 |
| 終わりが見えない | 終わりが決まる。相手も段取りを考えます |
終わりの時刻を、自分から出すのがコツです。
これがないと、終わるまで帰れない形になります。
そして、受けた分は必ず勤怠に記録してください。
サービスで受けると、それが基準になってしまいます。
断りにくい空気があるとき
職場によっては、定時で帰る人がいないことがあります。
その場合、断ること自体が難しく感じます。
ですが、やることは同じです。
① 週に1日だけ、定時で帰る日を決める(全部は変えない)
② その日は朝に宣言しておく
③ 帰るときは「お先に失礼します」だけ(理由を言わない)
④ 翌日、いつもより少し早く来る(気になるなら)
全部を変えようとしないのがコツです。
週に1日でも、「あの人は水曜は帰る」と認識されれば、そこから広がります。
・残業した分が支払われていない
・定時で打刻してから働くよう言われている
・断ると、人前で責められる
こうしたことが続いているなら、働き方の仕組みそのものに問題があります。出退勤の時刻を記録に残したうえで、労働基準監督署や各労働局の総合労働相談コーナーに相談できます。どちらも無料です。
定時に終わらせるための工夫
断る話の前に、終わる時間を作るほうが効くこともあります。
・朝に、その日やることを3つ決める(優先順位が決まります)
・確認をまとめる(聞くために待つ時間が消えます)
・着手前に方向を確かめる(やり直しが減ります)
・16時に、残りの量を見る(間に合わないと分かったら、そこで相談できます)
最後の項目が、とくに効きます。
定時の直前に「終わりません」と言うと、残るしかなくなります。
16時に言えば、手を分けてもらえることがあります。
「いまの進み方だと、◯◯が今日中に終わりそうにありません。
明日でも問題ないか、確認させてください。」
これは、断る言葉ではありません。
進み具合の報告です。
報告として出せば、断りにくさを感じずに済みます。
そして、早めに言うほど相手も助かります。
仕事の進め方で迷っているときは、上司が忙しくて質問できないときも参考にしてください。
頼まれやすい人が、損をしないために
仕事を頼まれること自体は、悪いことではありません。
頼まれるのは、断らないからだけでなく、任せて大丈夫だと思われているからでもあります。
問題は、それが記録にも評価にも残らないまま積み上がることです。
・勤怠に正しく入力する(サービスで受けない)
・引き受けた業務を、メモに残す(自分の担当分以外を書いておく)
・面談のときに、その一覧を出す
3つ目まで行くと、引き受けた分がきちんと材料になります。
黙って引き受け続けると、やっていること自体が見えません。
「多くやっているのに評価されない」と感じる人の多くは、この記録がないまま頼まれ続けています。
引き受けるなら、残してください。
断ることと同じくらい、これが自分を守ります。
タイプ別|いま、どれに当てはまるか
□ 頼まれたら受けてしまうが、断っても問題はなさそう
□ 残業代は、きちんと支払われている
□ 定時で帰っている人も、職場にいる
このタイプは、「明日いちばんで」の一文を用意するだけで変わります。
□ 自分の担当分だけで、定時に終わらない
□ 誰かが辞めた分を引き受けている
□ 全員が遅くまで残っている
このタイプは、断り方ではなく業務量の相談が必要です。
上司に「いまの量だと定時に収まりません。優先順位を決めていただけますか」と伝えてください。
□ 残業した分が支払われていない
□ 断ると、責められる・評価に響くと言われる
□ 休息が取れず、体調に出ている
このタイプは、出退勤の記録を残してください。
体調に出ているなら、医療機関にも相談してください。
よくある質問
Q. 入ったばかりで断ると、評価が下がりませんか
一度断っただけで下がることは、まずありません。むしろ、いつやるかを示せる人のほうが、仕事の進め方が分かっていると見られます。断るのではなく、代わりの案を出してください。
Q. 理由を聞かれたら、どう答えますか
「私用で」で十分です。それ以上は聞かれません。詳しく説明すると、かえって「それなら明日でもいいのでは」と交渉になります。
Q. 断ったら、ほかの人がやることになって申し訳ないです
その気持ちは自然です。ただ、仕事の割り振りを決めるのは管理する側の役割です。あなたが全部を引き受けると、割り振りの問題が見えなくなります。
Q. 毎日のように頼まれます
それは断り方の問題ではなく、業務量の問題です。「毎日残業になっているので、優先順位を決めていただけますか」と、量の話として相談してください。
Q. 定時を過ぎても、雑談で帰らせてもらえません
「お先に失礼します」と言って立ち上がってください。立ち上がってから言うと、話が続きにくくなります。荷物をまとめてから声をかけるのがコツです。
Q. 残業を断ると、仕事を教えてもらえなくなりそうです
その心配があるなら、日中の姿勢で示してください。分からないことを聞く、教わったらお礼を言う。教える側が見ているのは、残業の有無ではなく、その部分です。
Q. 翌日の早出まで求められました
遅くまで働いた翌日に早朝の勤務が続くと、休息の時間が足りなくなります。続くようなら、上司に「休息が取れていません」と伝えてください。それでも変わらないなら、記録を残して窓口に相談できます。
Q. 試用期間中なので、特に断りにくいです
試用期間中でも、働く条件は同じです。断り方も同じで構いません。不安なら「明日いちばんで対応します」の形にしてください。これは断っている形になりません。
Q. 上司より先に帰るのは、失礼ではないですか
失礼ではありません。勤務時間は、役職で決まるものではありません。「お先に失礼します」と一声かければ十分です。上司が帰るまで待つ習慣は、誰の得にもなりません。
Q. 周りが残っていると、帰りづらいです
荷物をまとめてから声をかけてください。立ち上がってから言うほうが、引き止められにくくなります。最初の数回だけ勇気がいりますが、3回続ければ普通のことになります。
Q. 断ったあと、気まずくなりませんか
翌日の朝に「昨日はすみませんでした。今日、いちばんで進めます」と一言添えてください。それだけで気まずさは残りません。断ったあとに何をするかのほうが、印象を決めます。
Q. 残業したほうが、仕事を早く覚えられませんか
時間の長さと、覚える速さは比例しません。疲れた頭では、教わったことも入りません。それよりも、その日教わったことを5分で整理してから帰るほうが、翌日の動きが変わります。
Q. 家庭の事情があるのに、言いづらいです
事情の中身まで話す必要はありません。「家庭の都合で、18時には出ます」で十分です。先に伝えておけば、その時間を前提に仕事が回るようになります。
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断るのではなく、いつやるかを言ってください
① 「今日は予定があるので、明日いちばんで対応します」を声に出してみる
② 今週、定時で帰る日を1日だけ決める
③ その日の朝、「本日は定時で失礼します」と伝えておく
残業を断れないのは、その場で理由を考えているからです。
先に一文を用意して、予定を先に伝えておく。
それだけで、頼まれる回数そのものが減ります。
そして、断るのではなくいつやるかを示してください。
量そのものが多い職場が続くなら、転職エージェントの選び方も見ておいてください。
※本記事は一般的な情報の解説であり、法的助言ではありません。個別の事情によって判断は変わります。困ったときは労働基準監督署や総合労働相談コーナー(各労働局)などの公的な窓口にご相談ください。※本記事には広告(PR)を含みます。