有給消化中が暇すぎる…足りないのは予定でなく、役割とリズムです
有給消化中が暇なのは、休みが足りていないからではありません。
「やることがない」のでなく「役割がない」から落ち着かないのです。
だから、遊びを増やしても埋まりません。
埋まるのは、生活のリズムと、次の準備です。
最初の2〜3日は、ものすごく気持ちよかったと思います。
でも1週間もすると、手持ち無沙汰になってくる。
平日の昼間、家に自分だけがいる。
スマホを見ている時間が、やたら長い。
そして、なんとなく落ち着かない。
この記事は、その落ち着かなさの正体から書きます。
暇なのではなく、役割がないだけです
「暇」だと思っていると、予定を入れれば解決する気がします。
でも、旅行に行っても、帰ってきたら同じだったりします。
理由は、暇が問題ではないからです。
| 本当の原因 | 中身 |
|---|---|
| 役割がなくなった | 誰にも必要とされていない時間。これがいちばんこたえます |
| 時間の枠が消えた | 始業も終業もない。1日の形が崩れます |
| 人と話さない | 一日誰とも会話しない日が続くと、気分が落ちます |
| 宙ぶらりん | 前の会社の人でも、次の会社の人でもない。どこにも属していない期間です |
| 休んでいることへの罪悪感 | 給料が出ているのに何もしていない、という後ろめたさ |
最後の項目について、先に言っておきます。
有給は、あなたが働いて得た権利です。
会社が親切でくれたものではありません。
後ろめたく思う必要は、1ミリもありません。
この期間にやると、あとで効くこと
遊びの予定を詰めるより、先にこちらをやったほうがいいです。
① 歯医者・健康診断・眼科(平日の昼間に行けるのは今だけ)
② 役所の手続き(保険・年金の切り替えが必要な場合)
③ 髪を切る・服を買う(初日の見た目は意外と効きます)
④ 職務経歴書を最新にしておく(記憶が新しいうちに)
⑤ 家の片付け(新生活の前に一度だけ)
①が本命です。
入社したら、平日の昼間には行けなくなります。
とくに歯医者は、何回か通う必要があることが多いです。
この期間に終わらせておくと、入社後がずいぶん楽になります。
④は、転職先が決まっていてもやる価値があります
次が決まっているなら、いま書く必要はないと思うかもしれません。
でも、前職でやったことは、時間が経つと思い出せなくなります。
数字も、辞めたあとは調べられません。
いまのうちに書いておけば、次に転職するときに丸ごと使えます。
自分がどのタイプか、先に確かめてください
同じ「暇」でも、中身が違います。
どちらかで、やることが変わります。
□ 次の職場は決まっている
□ 前の会社のことは、もうあまり考えない
□ よく眠れている
□ 手持ち無沙汰なだけで、落ち込んではいない
この場合は、通院と生活リズムだけ整えれば十分です。
無理に有意義に過ごそうとしなくて大丈夫です。
□ 次が決まっていない
□ 前の会社のことを何度も思い出す
□ 夜眠れない/朝起きられない
□ 人と会う気になれない
□ 「これでよかったのか」と繰り返し考える
この場合、暇つぶしでは解決しません。
先の見通しを1つ立てるほうが効きます(次の項目)。
タイプ①なら、この記事の残りは軽く読み流して大丈夫です。
タイプ②なら、次を読んでください。
タイプ②の人が、いちばん先にやるといいこと
不安の正体は、「この先どうなるか分からない」です。
つまり、予定が1つ立つだけで軽くなります。
転職エージェントの面談は、相談だけでも受けられます。
そして、予定が1つカレンダーに入ります。
・先の見通しが立つ(不安が減る)
・平日の予定が1つ埋まる(暇が減る)
・人と話す機会になる(気分が変わる)
この期間にできることの中では、いちばん効率がいいです。
応募する必要はありません。
話を聞くだけで構いません。
期間の長さで、過ごし方は変わります
残り日数によって、やるべきことが違います。
| 期間 | この期間の使い方 |
|---|---|
| 1週間以内 | 詰め込まなくていい。休むことに使ってください。手続きだけ済ませれば十分 |
| 2〜3週間 | いちばん中途半端で、いちばん暇を感じる長さ。通院と生活リズムの立て直しが向いています |
| 1か月前後 | 旅行や帰省を入れられます。前半に予定、後半にリズム調整が失敗しにくい |
| 1か月以上 | 週の予定を先に決めてください。何もないと生活が崩れます |
つらくなりやすいのは、2〜3週間です。
旅行に行くには短く、休むだけにしては長い。
この長さのときは、平日の午前に予定を1つ入れるのが効きます。
・通院(歯科は複数回通えます)
・図書館やカフェで作業
・散歩やジム
・買い物
内容は何でも構いません。
午前に家を出る理由があるかどうかで、1日の形が決まります。
やらないほうがいいこと
・昼夜逆転(入社初日がいちばんきつくなります)
・1日中、家から出ない日を続ける
・前の会社のことを調べ続ける(口コミサイト・元同僚のSNS)
・SNSに前職の不満を書く(見ている人がいます)
・お金を使いすぎる(次の給料日まで間が空くことがあります)
1つ目が、いちばん実害があります。
有給消化中に生活リズムが崩れると、入社初日から体がついてこなくなります。
起きる時間だけは、入社後と同じにしておいてください。
寝る時間は、ずれても構いません。
転職先で先に働き始めるのは、避けてください
「暇だから、早めに入社日を前倒ししたい」
この相談は、実際によくあります。
ただ、有給消化中はまだ前の会社の在籍中です。
・社会保険の資格が重なる(手続き上のトラブルになります)
・前職の就業規則で兼業が禁止されている場合がある
・雇用保険の切り替えが正しくできない
入社日を早めたいなら、前の会社の退職日そのものを前倒しできないかを相談してください。
「在籍したまま次で働く」は避けたほうが安全です。
判断に迷う場合は、次の会社の人事に確認してください。
会社側も、二重在籍は避けたがります。
人と話さない日が続くと、しんどくなります
暇そのものより、こちらのほうが効いてきます。
会社にいれば、好きでなくても人と話していました。
それが、急にゼロになります。
一人暮らしなら、丸一日、声を出さない日も出てきます。
人と話さない日が続くと、考えが内側にこもります。
そして、前の会社のことを思い出す時間が増えます。
辞めた判断が正しかったのか、何度も考え直してしまう。
これは、暇が原因です。
だから、週に2〜3回は、誰かと話す日を作ってください。
友人と会うのが理想ですが、店員さんとのやり取りでも違います。
家から出ることに、意味があります。
前の会社のことを考え続けてしまうとき
とくに、円満に辞められなかった場合に起きます。
言い返せなかったこと。
最後に言われたこと。
こういうものが、暇な時間に何度も戻ってきます。
対処法は1つで、考える時間を減らすことです。
気持ちを整理しようとするより、先に予定を入れてしまうほうが早いです。
Q. 有給消化中に、次の会社の研修に参加してと言われました
無給の説明会や書類提出程度なら問題になりにくいですが、賃金が発生する研修は在籍が重なります。判断に迷うなら、次の会社の人事に「前職の在籍が◯日まであるが問題ないか」と確認してください。自分で判断せず、聞くのがいちばん安全です。
Q. 有給消化中にアルバイトをしてもいいですか
前の会社の就業規則で兼業が禁止されていれば、在籍中はできません。有給消化中も在籍中です。短期でも同じ扱いになります。就業規則を一度確認してください。
よくある質問
Q. 有給消化中に旅行に行っても大丈夫ですか
まったく問題ありません。有給は使い道を会社に説明する必要のないものです。ただし、引き継ぎで連絡が来る可能性があるなら、連絡が取れる状態にしておくと揉めません。長期で海外に行くなら、その旨だけ伝えておくと親切です。
Q. 会社から電話がかかってきます
引き継ぎ漏れなら、答えられる範囲で答えて構いません。ただし、出社を求められた場合は応じる義務はありません。有給は労働義務が免除されている日です。頻繁に続く場合は、「メールでいただければ確認します」と一度伝えてください。
Q. 次が決まっていないと、余計に不安になります
その場合は、暇の問題ではなく先の見通しの問題です。この期間に転職エージェントに1社だけ登録して面談を入れると、予定も入り、見通しも立ちます。一石二鳥になるのは、これくらいです。
Q. 何もしなかった罪悪感が残りそうです
1つだけ、形に残ることをしてください。部屋の片付けでも、資格の勉強でも、何日か続けたものが1つあれば十分です。全部をやろうとすると、何もできなかった気になります。
Q. 昼間に外を歩くのが気まずいです
平日の昼間に街にいると、自分だけ浮いている気がする。これは多くの人が言います。ただ、実際には誰も見ていません。図書館やカフェなど、平日の昼間でも人がいる場所から慣らすと楽です。
お金の面だけ、先に確認しておいてください
見落とされがちですが、ここだけは早めに見ておくと安心です。
| 確認すること | なぜ |
|---|---|
| 最後の給料日はいつか | 締め日の関係で、次の給料まで間が空くことがあります |
| 次の会社の初回給料日 | 入社月は日割りだったり、翌月払いだったりします |
| 健康保険をどうするか | 退職日と入社日が空くなら、切り替えが必要になります |
| 住民税の支払い方法 | 退職時期によって一括で引かれることがあります |
2つ目は、意外と多い落とし穴です。
退職日と入社日が続いていても、お金が入らない期間ができることがあります。
先に分かっていれば、この期間の使い方も変わります。
・最後の給料日と金額 → 前の会社の給与明細か、経理に確認
・次の初回給料日 → 内定通知書か、次の会社の人事に確認
入社前に人事へ問い合わせるのは、まったく失礼ではありません。
むしろ、準備している人だと受け取られます。
退職日と入社日が空く場合の手続きは退職後にやること完全リストにまとめました。
「もったいない」と思わなくて大丈夫です
この期間の記事を読むと、「有意義に使わないともったいない」と書かれています。
資格を取る。
新しいことを始める。
確かに、やれるならやったほうがいいです。
ただ、それがプレッシャーになっているなら、話は別です。
有給消化は、次に向けて体力を戻すための時間でもあります。
前の職場で消耗していたなら、回復に使うのが正しい使い方です。
入社初日に元気であること。
これ以上に価値のある使い方は、そんなにありません。
資格が取れなくても、誰も困りません。
でも、疲れたまま初日を迎えると、自分が困ります。
やることがない日が、あっていい
毎日予定を入れる必要はありません。
週に何日か、何もしない日があって普通です。
ただし、それが何日も続くと、気分が落ちます。
目安は、2日続けて家から出ない日を作らないこと。
これだけ守っていれば、あとは自由に過ごして大丈夫です。
この期間は、二度と来ません
① 明日の起きる時間を、入社後と同じに決める
② 歯医者か健康診断の予約を1件だけ入れる
③ 今日、家の外に一度出る(コンビニでも構いません)
有給消化の期間は、働き始めてから、まず取れません。
次にこれだけまとまった時間が空くのは、また転職するときか、退職するときです。
だから、何かをやり切る必要はありません。
ただ、ひとつだけ。
この期間に生活のリズムを整えておくと、次の職場の入りが変わります。
初日に眠くない。
それだけで、最初の1週間がだいぶ違います。
入社日の準備は入社前日が不安でしかないにまとめました。
次の職場選びに迷いが残っているなら転職エージェントの選び方もどうぞ。
※本記事は一般的な情報の解説であり、法的助言ではありません。有給休暇の取り扱いや在籍中の就業については、勤務先の就業規則および総合労働相談コーナー(各労働局)等をご確認ください。※本記事には広告(PR)を含みます。