体力の限界で仕事を辞めたい…気合いで埋められる差ではありません
体力がもたないのは、気合いの問題ではありません。
その仕事の負荷が、いまの自分の回復力を上回っているだけです。
気合いで埋められる差ではありません。
そして、退職理由として「体力的にきつい」は、そのまま伝えて構いません。
朝、起き上がるのに時間がかかる。
休日は、寝て終わる。
前はできていたことが、いまはきつい。
周りは同じように働いているのに、自分だけ持たない気がする。
この記事は、そういう状態にいる人のために書きます。
まず、体調として確かめてください
・寝ても疲れが取れない日が2週間以上続いている
・朝、体が動かない
・休日に何もできない
・動悸・頭痛・胃の不調が続いている
・食欲がない、または急に体重が変わった
当てはまるなら、まず医療機関で診てもらってください。
疲労だと思っていたものが、治療で改善する不調であることもあります。
かかりつけの内科で構いません。
これは、転職より先に確かめることです。
原因が体のほうにあるなら、職場を変えても解決しません。
「体力がない」のではなく、「回復が追いつかない」
体力の問題は、使う量と戻る量の差です。
多くの場合、使う量が増えたのではなく、戻る量が減っています。
| 回復を妨げているもの | よくある形 |
|---|---|
| 睡眠時間が足りない | 通勤が長い、帰宅後に家事、寝る前のスマホ |
| 睡眠の質が悪い | 夜勤・シフト制でリズムが一定でない |
| 休みが分断されている | 週1休み、連休がない。1日では戻りきりません |
| 気を張り続けている | 人間関係やクレーム対応。体を動かしていなくても消耗します |
| 休みの日も仕事が頭にある | 休んでいるのに、回復していません |
つまり、鍛えれば解決する話ではありません。
回復できる働き方かどうかの問題です。
そして、それは職場を変えれば変わります。
環境の問題かどうかの見分け方
① 連休を取ったら、回復しますか
② 休みの日に、少しは動けますか
③ 特定の業務・時間帯だけ、特につらいですか
④ 職場が変われば、続けられそうだと思いますか
①②が「はい」なら、休養で戻る範囲です。
まずは、まとまった休みを取ることを考えてください。
③④が「はい」なら、環境の問題です。
同じ職種でも、会社によって負荷はまったく違います。
①②が「いいえ」なら、体調として扱ってください。
休んでも戻らないのは、疲労以外の原因がある可能性があります。
辞める前に、いまの職場で試せること
転職には時間がかかります。
その間も体は持たせないといけないので、いまの職場でできることも見ておきます。
① 夜勤の回数を減らせないか相談する(体調を理由にできます)
② 有給を1日ずつでなく、連続で取る(1日では戻りません)
③ 残業の多い業務を、優先順位ごと相談する
④ 部署異動の可能性を聞く
⑤ 時短勤務や勤務時間の変更が使えるか確認する
①と④は、言ってみないと分かりません。
人手が足りている部署なら、調整してもらえることがあります。
長く続けたいと考えているのですが、夜勤の回数について相談させていただけないでしょうか。
「長く続けたい」を先に置くのがコツです。
辞める話ではなく、続けるための相談として受け取られます。
断られたら、それも情報です
相談して何も変わらないなら、その職場では改善しないということです。
迷いが減ります。
「言ってもダメだった」という事実が、次に動く根拠になります。
同じ職種のままでも、負荷は変えられます
「この仕事しかできない」と思うと、選択肢がゼロに見えます。
でも、同じ職種でも条件はまったく違います。
| 変えられるもの | 効果 |
|---|---|
| 夜勤の有無 | いちばん大きい。生活リズムが一定になるだけで回復が変わります |
| 通勤時間 | 片道30分短いだけで、1日1時間の睡眠が増やせます |
| 年間休日 | 105日と120日では、年に15日違います |
| 残業時間 | 同じ業界でも会社によって大きく違います |
| 立ち仕事か座り仕事か | 同じ職種の中に、負荷の違うポジションがあります |
とくに夜勤と通勤時間は、回復力に直結します。
年間休日については年間休日が少なすぎるときにまとめました。
回復を増やす、今日からの3つ
環境を変えるには時間がかかります。
それまでのあいだ、戻る量を少しでも増やす方法を書いておきます。
1. 睡眠を最優先にする
これがいちばん効きます。
体力が戻らない人の多くは、睡眠時間が足りていません。
30分早く寝るだけで、週に3時間半増えます。
そのために削るものを、1つ決めてください。
・寝る前のスマホ(気づくと30分〜1時間)
・帰宅後のテレビ
・週末の夜更かし(リズムが崩れて月曜がつらくなります)
2. 休みを連続で取る
1日の休みでは、疲れは抜けきりません。
1日目は寝て終わり、回復が始まるのは2日目からという人が多いです。
有給を使うなら、1日ずつでなく、続けて取ってください。
3. 休みの日に予定を入れない
気分転換のつもりの予定が、疲れを増やしていることがあります。
体力が落ちているときの休日は、何もしないのが正解です。
罪悪感を持たなくて構いません。
①睡眠を増やす → ②連休を取る → ③それでも戻らないなら環境を変える
①②をやらずに転職しても、同じ生活習慣なら同じことが起きます。
逆に、①②をやって戻るなら、いまの職場でも続けられるかもしれません。
退職理由は、そのまま言って構いません
「体力的にきつい」と言うと、根性がないと思われそうで言いにくい。
でも、これは正当な理由です。
会社に伝えるときは、事実として短く。
長く働き続けられる形を考えた結果、退職させていただきたいと考えております。
面接では、後ろ向きに聞こえない形にします。
体調を整えながら長く働き続けたいと考え、日勤中心の環境を探しております。
ポイントは、「きつかった」でなく「長く働きたい」で締めることです。
これなら、継続性を重視する人に見えます。
言い換えの作り方は面接で前職の悪口を言ってしまいそうなときにまとめました。
負荷が下がる職場の、見分け方
求人票からでも、ある程度は読み取れます。
| 見るところ | 判断 |
|---|---|
| 年間休日 | 120日以上なら週休2日+祝日が確保されています。105日前後は要注意 |
| みなし残業の時間数 | 書かれていない求人は避ける。40時間以上なら、その分は働く前提です |
| 勤務時間の記載 | 「シフト制」とだけ書かれている場合、実態を面接で確認 |
| 有給取得率 | 記載があれば誠実な会社の可能性が高い |
| 同じ求人が長く出ている | 人が定着していない可能性。負荷が高いことがあります |
面接では、実際の数字を聞いてください。
配属予定の部署では、月の残業時間は平均でどのくらいでしょうか。
また、繁忙期はいつごろで、そのときはどのくらいになりますか。
平均だけでなく、繁忙期を聞くのが大事です。
平均は薄まりますが、繁忙期のピークは薄まりません。
面接で伝えるのは、「長く働きたい」という前向きな理由だけにしてください。
体力の不安を先に出すと、採用側は「続くだろうか」と考えます。
聞きたいのは同じ内容でも、入口を変えるだけで受け取られ方が変わります。
こういう人は、早めに動いたほうがいい
・連休を取っても回復しない
・通勤中や勤務中に、意識が飛びそうになることがある
・ミスが増えている(疲労は判断力から落ちます)
・体調不良で休む回数が増えている
・「倒れたら休める」と思ったことがある
2つ目と3つ目は、事故につながることがあります。
運転や機械を扱う仕事なら、とくに危ないサインです。
最後の項目は、限界を超えているサインです。
そう思ったことがあるなら、いますぐ休んでください。
それでも休めないと思うなら
「自分が抜けたら回らない」
そう思って休めない人は多いです。
でも、倒れたら、もっと長く抜けることになります。
数日休むのと、数ヶ月休むのと、どちらが職場に影響するかを考えてみてください。
休むのは、逃げではなく、続けるための手段です。
よくある質問
Q. 上司に「気合いが足りない」と言われました
それは、言った側の認識が古いです。疲労は精神論では回復しません。そういう言葉が出る職場では、体調の相談をしても取り合ってもらえない可能性が高いです。その一言自体が、環境を判断する材料になります。
Q. 転職しても、また体力がもたない気がします
だからこそ、次を選ぶときに数字で確かめてください。「なんとなく楽そう」で選ぶと同じことが起きます。年間休日・残業時間・夜勤の有無・通勤時間。この4つを比べれば、いまより負荷が下がるかどうかは事前に分かります。
Q. 体力を理由に、面接で落とされませんか
前向きな言い方にしていれば、それだけで落とされることは少ないです。「体力的にきつい」ではなく「長く働き続けられる環境を探している」と伝えてください。継続を重視する姿勢は、むしろ評価されることがあります。
Q. 体力がないだけで辞めるのは、逃げでしょうか
逃げではありません。体が持たない働き方を続けることが、責任感の証明にはなりません。無理をして働けなくなるほうが、会社にとっても本人にとっても損失です。
Q. 鍛えれば何とかなりませんか
回復の時間が足りていない状態では、鍛えても消耗が増えるだけです。まず睡眠を確保できるかどうかを見てください。睡眠が足りていて、それでもきついなら運動を足す意味はありますが、順番が逆になっているケースが多いです。
Q. 引き継ぎを考えると、辞めると言い出せません
体力が落ちている状態では、引き継ぎの負担も普段より重く感じます。ただ、引き継ぎはすべてを一人で完璧にやる必要はありません。「どこまでを優先すべきか」を上司に決めてもらう形にすれば、範囲が絞れます。切り出し方は上司に退職を伝えるのが怖いときにまとめました。
Q. 同僚は平気そうです
体力の回復力には個人差があります。また、通勤時間・家庭の状況・睡眠環境が違えば、条件が違います。同じ職場でも、比べる前提がそろっていません。
Q. 未経験の職種に移るのは無理でしょうか
負荷の軽い職種に移るのが理想ですが、未経験だと条件が下がりやすいのは事実です。現実的なのは、同じ職種のまま、条件の良い職場へ移ることです。経験を活かせるので、条件を落とさずに済みます。
Q. 家族に「甘えだ」と言われました
体力の問題は外から見えにくいので、伝わりにくいのは確かです。「つらい」ではなく、「休日に何時間寝ているか」「何時に起きられないか」といった事実を伝えてください。数字や具体的な出来事のほうが、状態として受け取ってもらえます。
Q. 辞めたあと、しばらく休みたいです
体調が理由なら、それは検討する価値があります。ただし収入が止まるので、何ヶ月もつかを先に計算してください。休職という選択肢もあります。違いは休職か退職か迷うときにまとめました。
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① 連休を取ったら回復するかを思い出す
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③ 回復するなら、夜勤・通勤時間・年間休日のどれが変えられるか考える
体力がもたないことを、自分の弱さだと思わないでください。
使う量と戻る量の差は、意志では埋まりません。
埋めようとして無理をすると、働けなくなるところまで行きます。
そして、そこまで行くと、選べる選択肢が減ります。
動けるうちに、負荷の軽い場所を探しておくほうが安全です。
同じ経験を活かせて、夜勤がない、通勤が短い、休みが多い。
その3つのどれかが変わるだけで、続けられるようになることがあります。
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※本記事は一般的な情報の解説であり、医学的助言や法的助言ではありません。心身の不調が続く場合は、必ず医療機関にご相談ください。※本記事には広告(PR)を含みます。