転職という選択肢
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休職か退職か迷う…決める前に知っておきたい違いと、正しい順番

taishokuzenya
この記事の結論
休職か退職かで迷っているなら、まず考えたいのは「迷うくらいなら、まず休職を検討する」という順番です。辞める判断は、心と体が回復してからのほうが、はるかに良い決断ができます。この記事では、休職と退職の違い、休職中のお金の基礎、そして「休職せず辞めたほうがいいケース」まで、落ち着いて整理します。つらさが体に出ているなら、記事よりも先に、医療機関や公的窓口を頼ってください。

毎朝、起き上がるのがつらい。

仕事のことを考えると、涙が出たり、動悸がしたりする。

「もう辞めたい」。

でも、辞めたら生活はどうなるのか。

休職と退職。

この2つのあいだで、心がすり切れそうになっていませんか。

この記事は、その迷いのただ中にいるあなたに向けて書きました。

先に、いちばん大事なことをお伝えします。

いま、疲れ切った頭で「辞める」を即決しないでください

人生の大きな決断を、心と体が弱っている状態で下すのは、とても危ないからです。

ヒント
眠れない、食べられない、涙が止まらない、消えてしまいたいと思う。こうしたサインがあるなら、この記事を読むより先に、心療内科や精神科、またはお住まいの地域の相談窓口(いのちの電話などの公的な窓口)を頼ってください。判断は、休んで少し回復してからで、間に合います。

まず、いまの状態をセルフチェック

いまのあなたに、いくつ当てはまりますか。

  • ☑ 朝、起き上がって出勤するのが、とてもつらい
  • ☑ 仕事のことを考えると、涙が出たり動悸がしたりする
  • ☑ 眠りが浅い、または食欲が落ちている
  • ☑ 休みの日も、仕事の不安で心が休まらない
  • ☑ 「辞める」と「もう少し頑張る」の間で、毎日ゆれている

3つ以上当てはまるなら、いま優先すべきは「辞めるか続けるか」の結論ではなく、心と体を休めることです。

答えは、休んでからでも間に合います。

迷っているなら、「まず休職」を検討する理由

休職か退職かで迷うとき、多くの人が「早く白黒つけたい」という気持ちから、勢いで退職を選んでしまいます。

でも、迷っている時点で、答えを急がないほうがいい理由があります。

それは、いまのあなたの判断力は、疲労で普段より落ちているからです。

疲れているとき、人はものごとを悪いほうに、極端に考えます。

「この会社にいたら壊れる」「もうどこにも行けない」。

その思考自体が、疲労が見せている一時的な景色かもしれないのです。

休職は、その景色から一度離れて、判断力が戻ってから決めるための時間です。

休職して回復したうえで「やっぱり辞める」なら、それは正しい判断です。

逆に、休んでみたら「戻れそう」と思えることもあります。

どちらにしても、退職という後戻りできない決断を、回復後の自分に託せる。

それが、迷うならまず休職を、という理由です。

「甘えかもしれない」と思ってしまうあなたへ

休職を考えるとき、多くの人が「これくらいで休むなんて、甘えかもしれない」と、自分を責めます。

まじめな人ほど、そうです。

でも、考えてみてください。

骨折した人に「気合いで歩け」とは誰も言いません。

心の疲れも、同じです。

目に見えないだけで、確かに限界が来ている。

それを休ませるのは、甘えではなく、当然の手当てです。

休むことは、逃げでも負けでもありません

むしろ、限界を超えてから倒れるほうが、回復にずっと長い時間がかかります。

早めに休めるのは、自分を大事にできている証拠です。

休職と退職の違いを、3つの軸で整理する

休職と退職の違いを在籍・お金・戻る場所で比較した図

2つの違いを、大事な3つの軸で並べてみます。

  • 在籍:休職は会社に籍が残る/退職は籍がなくなる。休職なら「戻る場所」を保ったまま休める
  • お金:休職は給与が止まることが多いが、条件を満たせば傷病手当金という公的な支給がある/退職は収入が途切れ、失業手当は自己都合だと支給まで時間がかかる
  • 戻る場所:休職は元の職場(または調整後の部署)に戻れる/退職は戻れない。次を自分で探す

ざっくり言えば、休職は「保険をかけたまま休む」、退職は「保険を手放して外に出る」です。

どちらが良い悪いではなく、いまのあなたに、どちらの安心が必要かで選ぶもの

休職中の生活費の基礎

休職でいちばん不安なのは、やはりお金だと思います。

基礎だけ、正確にお伝えします。

病気やケガで働けないときに休職した場合、健康保険から傷病手当金という給付を受けられる制度があります。

おおまかには、給与の一定割合が、一定期間支給されるものです。

ただし、支給には条件があり、金額や期間、手続きは人によって、また加入している健康保険によって変わります。

ここで細かい数字を断言することはしません。

正確な条件は、必ず公的な窓口で確認するのがいちばん確実です

会社の健康保険組合、または協会けんぽの窓口で、自分の場合の条件を確認してください。

ヒント
傷病手当金の申請には、医師の証明が必要になります。心や体の不調で休職を考えているなら、まず医療機関を受診することが、休職手続きの第一歩にもなります。「休むための診断書」は、逃げではなく、正当な手続きです。

休職を、会社にどう切り出すか

休職を決めても、次にぶつかるのが「どう言い出すか」です。

ここは、身構えなくて大丈夫です。

心身の不調による休職は、労働者の正当な権利です。

負い目を感じて長々と説明する必要はありません。

医療機関で診断書をもらい、直属の上司に「体調不良のため、療養が必要と診断されました」と伝え、診断書を提出する。

基本は、これだけです。

理由を根掘り葉掘り聞かれても、プライベートな症状を細かく話す義務はありません。

「医師の指示です」で十分です

もし、休職を認めない、診断書を無視するといった対応をされるなら、それは会社側の問題です。

労働局の総合労働相談コーナー(無料)に相談してください。

休職せず、辞めたほうがいいケースもある

一方で、「まず休職」がすべての人に当てはまるわけではありません。

休職せず、環境から離れたほうがいいケースもあります。

  • つらさの原因が、明らかにその職場そのもの(パワハラ・違法な労働環境など)にある
  • 休職して戻っても、また同じ人間関係・同じ状況に戻ることが確実
  • 会社に休職制度がない、または休職を言い出せる空気がまったくない

こうした場合は、休職して戻る前提そのものが、あなたを消耗させ続けます。

原因が「あなたの疲れ」ではなく「その環境」にあるなら、離れることが回復の条件です。

休職は「戻る」ための制度なので、戻りたくない場所では意味が薄い

ただし、この場合も「勢いで明日辞める」ではなく、次の生活の見通し(後述のお金の順番)を立ててから動くのが安全です。

休職して、そのまま退職する道もある

意外に知られていませんが、「まず休職して、休んでいるあいだに気持ちを固めて、そのまま退職する」という進み方もできます。

これは、迷っている人にとって、いちばん安全な道かもしれません。

休職で収入と籍を保ちながら心を回復させ、落ち着いた頭で「やっぱり辞める」と決められる。

復帰の無理をしなくていい。

休職中の退職の具体的な進め方は、別の記事で詳しく扱う予定ですが、まずは「休職→そのまま退職もできる」と知っておくだけで、迷いは少し軽くなるはずです。

もし、休職の相談すら会社に言い出せない、顔を合わせるのもつらい、という状態なら、退職の意思を代わりに伝えてくれる退職代行という手段もあります。

相談だけなら無料のところが多いので、選択肢として知っておくだけでも、心の逃げ道になります。

サービスの選び方は退職代行おすすめにまとめてあります。

回復した先で、次を考えるとき

休職でも退職でも、心と体が回復してきたら、次の働き方を落ち着いて考える時間が来ます。

そのとき大事なのは、また同じように消耗する場所を選ばないことです。

前の職場の何がつらかったのかを言葉にして、次はそこを避ける。

ひとりで探すのが不安なら、転職エージェントに「心身に負担の少ない働き方をしたい」という軸で相談するのも一つです。

転職エージェントは、採用が決まった企業から報酬を受け取る仕組みのため、求職者は無料で使えます。

エージェントは、年齢と地域で選ぶのが失敗しないコツです。

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急ぐ必要はまったくありません。

まずは回復が最優先で、次の話は、動ける気力が戻ってからで十分です。

選び方をまとめて見ておきたいときだけ、こちらをどうぞ。

迷ったときの、決め方の順番

休職か退職かで迷ったときの決め方の順番を示したフロー図

ここまでを、決め方の順番として一本にまとめておきます。

迷ったら、この順で考えてください。

  • 1. 体のサインを確認する:つらいサインがあるなら、まず医療機関へ。判断はそのあと
  • 2. 原因が「疲れ」か「環境」かを見る:疲れなら休職で回復を、環境そのものが原因なら離れる方向を
  • 3. お金の見通しを立てる:休職なら傷病手当金、退職なら次の当てや失業手当を確認
  • 4. 決めるのは、回復してから:頭がはっきりしてから、最終判断を下す

この順番の一番大事なところは、「決める」を最後に置いているという点です。

順番を飛ばして結論から決めないでください。

よくある質問

Q. 休職すると、査定や出世に響きますか?

正直に言うと、まったく影響がないとは言い切れません。

ただ、心や体を壊してまで守る査定に、どれほどの価値があるかは考えてみてください。

健康を失うと、査定どころか働くこと自体ができなくなります。

順番として、回復が先です。

多くの会社では、傷病による休職は正当な権利として扱われます。

Q. 休職には診断書が必要ですか?

心身の不調による休職では、医師の診断書を求められるのが一般的です。

これは、あなたが本当に休養を必要としていることの証明になり、傷病手当金の申請にも必要です。

まずは医療機関を受診してください。

診断書は、休むための正当な根拠です。

Q. そもそも、辞めるべきか続けるべきか分かりません

回復してから考えることを前提に、判断の物差しがほしいときは仕事を続けるべきか辞めるべきかの判断基準をどうぞ。

ただし、いま心身がつらいなら、判断より先に休むことです。

Q. 休職して、そのまま辞めるのは、ずるいですか?

ずるくありません。

休職は「必ず復帰しなければならない」制度ではなく、療養のための期間です。

休んで回復した結果、その職場に戻らないほうがいいと判断するのは、正当な選択です。

罪悪感を持つ必要はありません。

Q. 休職できる制度が、会社にあるか分かりません

まずは就業規則を確認してください。

多くの会社には休職制度がありますが、規定は会社によって異なります。

分からなければ、人事に「休職制度について教えてください」と聞くだけでも大丈夫です。

制度がない、または使わせてもらえない場合は、退職も含めて考える段階です。

Q. 上司に「休むなんて根性がない」と言われそうで怖いです

そう言う上司がいるとしたら、それは上司の側の問題であって、あなたの弱さではありません。

傷病による休職は法律で守られた権利で、根性の話ではありません。

もし本当にそう言われて休職を妨げられたら、それはパワハラにあたる可能性もあります。

ひとりで抱えず、労働局の総合労働相談コーナー(無料)に相談してください。

迷えるのは、まだ選ぶ力が残っている証拠

休職か退職か迷えているうちは、まだ、自分の人生を大事にしようとする力が残っています。

その力が尽きてしまう前に、まず休む。

判断は、それからでいい。

休職でも、退職でも、休んでからの退職でも、正解はひとつではありません。

どの道を選んでも、あなたが自分を大切にしようとしていることに、変わりはありません。

あなたが選ぶべきなのは、いちばん早い道ではなく、いちばん自分が壊れない道です。

急がなくて大丈夫です。

休職も退職も、あなたを守るための選択肢であって、どちらかを今すぐ選ばないと消える切符ではありません。

ヒント
【今夜の一歩】今夜、辞表を書く必要はありません。もし心や体につらいサインが出ているなら、明日、医療機関に電話を1本かけることだけを考えてください。それが、休職にも退職にも進める、いちばん確かな一歩です。
辞めたいのに、動けない夜に。
あなたに合う一歩を、静かに選べます。
退職前夜
この記事を書いた人
退職前夜

新卒で入った会社を、休職を経て辞め、個人事業主として独立しました。「辞めたいな…」と思う夜に、そっと寄り添う記事を書いています🌙

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