職場での呼び方が分からない…迷ったら全員「さん付け」。決め方と聞き方
迷ったら、全員「苗字+さん」で大丈夫です。
これで失礼になる相手はほとんどいません。入ったばかりなら、なおさらです。
役職者は、周りがどう呼んでいるかを1週間だけ観察してから合わせてください。
呼び方は、あとからいくらでも変えられます。最初から正解を出す必要はありません。
メールを書こうとして、手が止まる。
この人は「部長」なのか、「◯◯さん」なのか。
周りを見ると、人によって呼び方が違う。
下の名前で呼び合っている人たちもいる。
どれが正解なのか、誰も教えてくれない。
この記事は、迷ったときの決め方を書きます。
基本は「苗字+さん」です
どの職場でも通用するのが、苗字+さんです。
これで怒る人は、まずいません。
入ったばかりの人が丁寧に呼ぶのは、自然なことだからです。
| 相手 | 迷ったときの呼び方 |
|---|---|
| 上司・役職者 | 「◯◯さん」または「◯◯部長」。周りに合わせるのが確実です |
| 先輩 | 「◯◯さん」 |
| 同じ立場の人 | 「◯◯さん」 |
| あとから入った人 | 「◯◯さん」。立場が下でも、呼び捨てにしなくて構いません |
| パート・アルバイトの方 | 「◯◯さん」。雇用の形で呼び方を変えないでください |
| 社外の人 | 「◯◯様」または「◯◯さん」。業界の慣習に合わせます |
表を見て分かるとおり、ほとんど「さん」で足ります。
最後の2つだけ、気をつけてください。
雇用の形や立場で呼び方を変えると、それが見られています。
全員に同じ呼び方をするほうが、印象が良くなります。
役職者だけ、1週間観察してください
迷いやすいのが、役職のある人です。
職場によって、まったく違います。
| 職場のタイプ | 呼び方 |
|---|---|
| 役職で呼ぶ文化 | 「部長」「課長」「所長」 |
| さん付けで統一している | 社長まで「◯◯さん」 |
| 苗字+役職 | 「田中部長」 |
| 役職名だけで呼ぶ | 「店長」「主任」(苗字をつけない) |
これは観察するしかありません。
1週間、周りの人がどう呼んでいるかを聞いておいてください。
それまでは、「◯◯さん」で通して大丈夫です。
さん付けで失礼にあたる場面は、ほとんどありません。
・その人と同じくらいの立場の人が、どう呼んでいるか
・本人がメールでどう署名しているか
・社内の名簿や座席表に役職が書かれているか
・本人が自分をどう名乗るか(「部長の田中です」か「田中です」か)
1つ目が、いちばん参考になります。
呼び方で、見られていること
呼び方そのものより、誰に対してどう呼ぶかのほうが見られています。
とくに、相手によって態度を変えていないかです。
| 印象が良くない | 印象が良い |
|---|---|
| 上司には丁寧、後から入った人には呼び捨て | 全員に同じ呼び方をしている |
| 正社員には「さん」、パートの方には呼び捨て | 雇用の形で変えない |
| 親しい人だけ名前、ほかは苗字 | 職場では統一している |
入ったばかりの時期は、誰と誰が親しいかが分かりません。
だからこそ、全員同じにしておくと、余計な心配がなくなります。
これは、丁寧さの問題ではなく公平さの問題です。
周りは、そこを見ています。
呼び方が分からなくて、話しかけられないとき
呼び方が決まらないせいで、声をかけるのをやめてしまうことがあります。
これがいちばん、もったいない状態です。
・「すみません、いまよろしいでしょうか」
・「お忙しいところすみません」
・「ひとつ、確認させてください」
名前を呼ばなくても、話しかけることはできます。
呼び方が分かるまでは、この形で構いません。
声をかけないことのほうが、ずっと損です。
聞いてしまうのが、いちばん早い
観察しても分からないときは、聞いて構いません。
入ったばかりの人が聞くのは、まったく不自然ではありません。
「基本的なことですみません。
皆さんのことは、どのようにお呼びするのがよいでしょうか。
役職でお呼びしたほうがいい方はいらっしゃいますか。」
聞く相手は、自分と近い立場の先輩がいちばんです。
教育係や、入って1〜2年の人なら、同じことで迷った経験があります。
この質問は、入って最初の1週間なら自然です。
半年経ってから聞くと、かえって聞きづらくなります。
いまのうちに聞いておいてください。
自分が呼ばれるとき
呼ぶ側だけでなく、呼ばれ方で困ることもあります。
下の名前で呼ばれた、あだ名をつけられた、呼び捨てにされた。
気にならないなら、そのままで構いません。
ただ、抵抗があるなら、早めに伝えてください。
「すみません、慣れていなくて。
苗字で呼んでいただけると助かります。」
言い方のコツは、相手を責めない形にすることです。
「嫌です」ではなく、「慣れていなくて」にすると角が立ちません。
時間が経つほど言いにくくなります。
最初の1〜2回で言うほうが、はるかに楽です。
・性別をからかうような呼び方をされる
・やめてほしいと伝えたのに、繰り返される
・人前で、見下すような呼び方をされる
これらは、呼び方の好みの問題ではありません。日付と内容を記録に残したうえで、社内の相談窓口や各労働局の総合労働相談コーナーに相談できます。
タメ口を勧められたとき
「敬語じゃなくていいよ」と言われることがあります。
ここは、すぐに切り替えないほうが安全です。
| その場の対応 | 理由 |
|---|---|
| 「ありがとうございます。少しずつ慣れさせてください」 | 断っていないので角が立ちません。変えずに済みます |
| 敬語のまま続ける | 丁寧すぎて困る人は、まずいません |
理由は2つあります。
ひとつは、本人は良くても、周りが見ていること。
もうひとつは、戻しにくいことです。
一度くだけた話し方にすると、丁寧に戻すきっかけがなくなります。
関係が変わったときに、困ることがあります。
急がずに、半年くらいかけて自然に変えるくらいでちょうどいいです。
メールと口頭で、変えていいのか
同じ人でも、場面によって呼び方が変わることがあります。
これは、変えて構いません。
| 場面 | よくある形 |
|---|---|
| 社内のメール | 「◯◯さん」「◯◯部長」 |
| 社外へのメール | 「◯◯様」 |
| 社外の人に、自社の人の話をするとき | 呼び捨て(「弊社の田中が」) |
| 社内の会話 | 「◯◯さん」 |
3つ目だけ、間違えやすいところです。
社外の人に向かって、自社の人を「さん付け」で言わないのが一般的です。
ただ、これも職場によって緩やかなことがあります。
迷ったら、先輩が送っているメールを見せてもらうのがいちばん早いです。
「社外の方へのメールを書くのですが、
書き方の参考に、過去のものを見せていただけますか。」
これは、呼び方だけでなく文面全体の参考になります。
入ったばかりの時期に頼むと、快く見せてもらえることがほとんどです。
電話での言い方に不安があるなら、中途入社で電話に出るのが怖いときも参考にしてください。
名前を覚えるところと、セットで考える
呼び方に迷う人の多くは、そもそも名前がまだ入っていません。
呼び方の正解を探す前に、名前と顔を結びつけるほうが先です。
・座席表をもらう(あれば、いちばん早いです)
・自分でメモに配置を書く(席順で覚えると定着します)
・「◯◯さん、ありがとうございました」と名前をつけて言う
・担当を書き添える(「経理の◯◯さん」で記憶に残ります)
3つ目が、いちばん効きます。
お礼を言うときに名前をつけて呼ぶと、自分の口が覚えます。
しかも、呼ばれた側の印象も良くなります。
呼び方が定まらないうちは、この方法で両方が進みます。
名前を覚えることと、呼び方に慣れることは、同じ作業です。
別々に悩まなくて大丈夫です。
タイプ別|いま、どれに当てはまるか
□ どう呼べばいいか分からない
□ 特にトラブルは起きていない
□ 周りは普通に接してくれる
このタイプは、全員さん付けで進めてください。それで問題は起きません。
□ 役職で呼ぶ人がいるらしい
□ 人によって呼び方がバラバラに見える
□ 入ってまだ2週間以内
このタイプは、いまのうちに聞いてください。時期を逃すと聞きにくくなります。
□ 自分の呼ばれ方に、抵抗がある
□ 言い出せないまま、時間が経っている
□ やめてほしいと言っても、変わらない
このタイプは、「慣れていなくて」の形で伝えてください。
それでも変わらないなら、記録を残してください。
よくある質問
Q. 役職者を「さん」で呼んだら、失礼でしたか
失礼にはなりません。気になるなら、次から周りに合わせれば十分です。入ったばかりの人の呼び方を気にする人は、ほとんどいません。
Q. 名前が分からない人に、どう話しかけますか
「すみません」で話しかけて、そのあと「お名前をうかがってもよろしいですか」と聞いてください。聞くほうが、間違えて呼ぶより安全です。名前が覚えられないときは、中途入社で名前が覚えられないときも参考にしてください。
Q. 同じ苗字の人が複数います
周りがどう区別しているかを見てください。下の名前をつける、部署名をつけるなど、その職場のやり方があるはずです。分からなければ、聞いて構いません。
Q. 上司との会話で、同僚をどう呼びますか
「◯◯さん」で問題ありません。社内の人の話をするときに呼び捨てにする必要はありません。社外の人に話すときだけ、自社の人は呼び捨てにするのが一般的です。
Q. 下の名前で呼び合う職場に入りました
無理に合わせなくて大丈夫です。自分は「さん付け」で通して構いません。呼び方を揃えないと入れない輪は、そう多くありません。
Q. 社外の人には「様」と「さん」のどちらですか
メールの文面では「様」、会話では「さん」が使われることが多いです。ただ業界によって違うので、先輩が送っているメールの書き方を見るのが確実です。
Q. 前の職場のクセで、役職名で呼んでしまいます
気づいた時点で直せば十分です。誰も責めません。「前の職場の呼び方が抜けなくて」と一言添えておけば、それで終わる話です。
Q. あだ名をつけられましたが、断りづらいです
「慣れていなくて、苗字で呼んでいただけると助かります」と一度だけ伝えてください。一度言えば、たいていの人は変えてくれます。
Q. 職場の呼び方が独特で、ついていけません
無理に合わせなくて大丈夫です。自分は「さん付け」で通して構いません。呼び方を合わせないことで仕事に支障が出ることは、まずありません。
Q. 呼び方を間違えて、気まずくなりました
その場で「失礼しました」と言えば終わる話です。引きずる人はいません。次から直せば十分で、あとから謝りに行く必要もありません。
Q. 呼ばれ方を変えてほしいと言ったら、気まずくなりませんか
「慣れていなくて」という形で伝えれば、相手を責めることになりません。たいていは「そうだったんだ」で終わります。言わずに我慢するほうが、長く気まずさが続きます。
Q. 取引先の担当者の役職が分かりません
メールの署名に書かれていることがほとんどです。分からなければ「◯◯様」で問題ありません。役職をつけずに「様」で送って失礼になることは、まずありません。
Q. 同じ部署でも、人によって呼ばれ方が違います
親しさや在籍の長さで、自然にそうなっているだけです。あなたが合わせる必要はありません。全員を同じ呼び方にしておけば、どのグループにも寄らずに済みます。
Q. 呼び方を間違えたまま、何か月も過ぎてしまいました
いまからでも直して大丈夫です。わざわざ説明せず、次から新しい呼び方にすれば済みます。誰も気にしていません。
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迷ったら「さん」で、間違いありません
① 全員を「苗字+さん」で呼ぶと決める
② 役職者を、周りが何と呼んでいるか1人だけ確かめる
③ 呼ばれ方に抵抗があるなら、今週のうちに伝える
職場の呼び方は、全員「さん付け」で大丈夫です。
役職者だけ、1週間観察して合わせてください。
分からなければ、聞いて構いません。
入って最初の1週間なら、何を聞いても自然です。
呼び方は、あとからいくらでも変えられます。
職場の人間関係で迷うことが続くなら、中途入社で馴染めないときも読んでみてください。
それでも、呼び方ひとつに気をつかい続けなければならない職場なら、転職エージェントの選び方も見ておいてください。職場の空気は、入る前にある程度確かめられます。
※本記事は一般的な情報の解説であり、法的助言ではありません。呼び方をめぐって不快な扱いが続く場合は、総合労働相談コーナー(各労働局)などの公的な窓口にご相談ください。※本記事には広告(PR)を含みます。