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希望年収の答え方|「御社の規定で」が損をする理由と、そのまま使える言い方

taishokuzenya
結論から
「いくらご希望ですか」への正解は、幅で答えて、根拠を1つ添えるです。
「〇〇万円から〇〇万円で考えています。現職が〇〇万円で、〇〇の経験を活かせるためです」
「御社の規定で」はいちばん損をする答え方です。
そして、答える前に自分の相場を知っておくことが要になります。

面接の終盤で聞かれます。

「希望年収はおいくらですか」

高く言えば落とされそう。

低く言えば、そのまま決まってしまいそう。

この記事では、何と答えるかと、答える前に何を調べておくかを書きます。

あなたはどの状態ですか
□ 自分の相場を知らない → まずそこからです(後述)
□ 現職より上げたい → 「いくら上げられるか」の章へ
□ 未経験の職種に移る → 「下がる前提のとき」の章へ
□ すでに内定が出ていて、交渉したい → 「内定後の交渉」の章へ

いちばん多いのは1つ目です。相場を知らないまま答えると、安く言ってしまうか、根拠なく高く言ってしまうかのどちらかになります。

「御社の規定で」が、いちばん損をする

謙虚に見えるので、つい言ってしまう答えです。

でも、これを言うと何が起きるか。

企業は、提示できる範囲の下のほうを出します。

当然です。

相手が希望額を言っていないなら、低く出しても断られないと考えるからです。

ここを誤解している人が多いところです
多くの求人には幅があります(例:400〜600万円)。
この幅のどこに置くかは、面接での評価と、本人の希望で決まります。
希望を言わないと、自動的に下限側で検討されます。
遠慮したぶんが、そのまま年収差になって何年も続きます。

答え方の型

3つの要素で作ります。

① 幅で言う

1点で言うと、そこが上限になります。

② 根拠を1つ添える

現職の額か、経験の内容です。

③ 相談の余地を残す

「ご相談させてください」の一言で、交渉が決裂しにくくなります。

そのまま使える答え方

現職より上げたい場合
「550万円から600万円で考えております。現職が520万円で、〇〇の経験を御社でも活かせると考えているためです。ただ、業務内容を伺ったうえでご相談させていただければと思います」

現職を維持したい場合
「現職が〇〇万円ですので、同程度を希望しております。その他の条件も含めて、総合的にご相談できればと思います」

未経験の職種に移る場合
「未経験からの挑戦ですので、御社の未経験入社の水準に沿う形で構いません。そのうえで、〇〇の経験は活かせると考えております」

数字を言うのを避けないでください。

答えないと、相手は判断材料がないまま下限で出します。

答える前に:自分の相場を知る

ここが本題です。

相場を知らずに数字を言うのは、当てずっぽうです。

高すぎれば見送られ、低すぎればそのまま決まります。

調べ方は3つあります。

1. 求人票の幅を10件見る

自分の職種・経験年数で検索して、提示額の幅をメモします。

10件見れば、だいたいの中央値が見えます。

2. スカウトで提示される額を見る

登録しておくと、企業側がいくらで声をかけてくるかが分かります。

これは、市場があなたに付けている値段そのものです。

3. 第三者に直接聞く

いちばん早い方法です。

どこに相談すればいいか分からない場合は、転職エージェントの選び方に、それぞれの得意分野と相談だけで使うときの注意点を書いています。

転職エージェントの担当者は、似た経歴の人がいくらで決まったかを知っています。

「今の自分だといくらですか」と聞くだけ
面談で、この一言を聞いてください。
求人票の幅ではなく、あなたの経歴に対する実際の水準が返ってきます。
思ったより高ければ、自信を持って言えます。
思ったより低ければ、面接で言う前に気づけます。
相談は無料で、転職を決めていなくても使えます。
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いくら上げられるのか

現実的な話をします。

同じ職種で会社を変える場合、上がり幅は限定的です。

大きく上がるのは、次のどれかに当てはまるときです。

状況年収の動き
同じ職種・同じ業界横ばい〜やや上がる
同じ職種・給与水準の高い業界へ上がりやすい
人手不足の職種へ上がることがある
未経験の職種へ一度下がることが多い

つまり、年収を上げたいなら、職種より業界を見るほうが近道です。

同じ仕事でも、業界によって給与の水準そのものが違います。

年収が下がることへの不安は、転職で年収が下がるのが怖いにまとめました。

未経験に移る場合の考え方

一度下がることが多いのは事実です。

ここで見るべきは、今いくらか、ではありません。

何年で戻るのかです。

面接では、こう聞いて構いません。

「未経験からの入社の場合、どのくらいの期間で、どの水準まで上がる方が多いでしょうか」

答えられる会社と、答えられない会社があります。

これは重要な判断材料です。

昇給の道筋を説明できない会社は、実際に上がっていない可能性があります。

額面と手取りは、こんなに違います

年収の話でいちばん誤解が生まれるところです。

求人票も面接も、すべて額面(総支給額)で話が進みます。

そこから、税金と社会保険料が引かれます。

ざっくりの目安
額面に対して、手取りはおおむね75〜85%。
年収が上がるほど、引かれる割合も上がります。

年収を50万円上げても、手取りの増加はそれより小さくなります。
正確な額は、扶養の人数や住んでいる自治体によって変わります。

だから、「50万円上がれば生活が楽になる」とは限りません。

手取りで考えたい場合は、年収の差の7〜8割で見積もっておくと、あとで落胆しません。

額面を上げても手取りが減ることがあります
住宅手当や家族手当がなくなる、通勤手当の扱いが変わる、固定残業代の時間数が増える。
年収の総額だけを見て決めると、こうした差を見落とします。
内定が出たら、労働条件通知書で内訳を確認してください。確認すべき項目は入社前に確認すべき質問12にまとめました。

賞与と固定残業代を、切り分ける

提示された「年収600万円」の中身を見てください。

同じ600万円でも、まったく違うものが3つあります。

内訳意味注意
基本給毎月必ず出るここが本体。賞与や残業代の計算基礎にもなります
賞与業績で変動する保証された額ではありません。「〇ヶ月分(実績)」を確認
固定残業代働く前提の金額何時間分かを必ず確認。40時間分なら、その分は働く想定です

比べるときは、「固定残業代を除いた月給」でそろえてください。

そろえないと、同じ年収でも実態がまったく違います。

複数の内定を比べる手順は複数の内定で決められないときに書きました。

内定後の交渉はできるのか

できます。

ただし、やり方を間違えると印象が悪くなります。

守るのは3つです。

① 入社の意思を先に伝える
「条件次第で辞退します」という言い方はしません。

② 要求は1つに絞る
年収も入社日も勤務地も、では通りません。

③ 断られたら引く
食い下がると、入社後の関係に響きます。

言い方の例です。

御社で働きたいという気持ちが強くあります。
ひとつだけ、待遇についてご相談させていただきたく、ご連絡いたしました。
〇〇万円までご検討いただくことは可能でしょうか。
エージェント経由なら、交渉は担当者の仕事です
自分で言いにくいことこそ、間に人を入れてください。
担当者は、その企業がどこまで出せるかを知っていることがあります。
無理な額を出して心証を悪くする、ということも防げます。
複数内定で迷っている場合の進め方は複数の内定で決められないときにまとめました。

聞かれるタイミングごとの答え方

同じ質問でも、いつ聞かれたかで答え方が変わります。

応募書類・登録フォーム

ここは幅で書くか、「相談希望」で構いません。

書類の段階で高い数字を1点で書くと、会う前に見送られることがあります。

一次面接

確認程度で聞かれます。

幅で答えて、深追いしないのが正解です。

ここで細かく交渉すると、「条件だけの人」に見えます。

最終面接・内定前後

ここが本番です。

具体的な数字と根拠を、はっきり伝えてください。

迷ったら、この一言で時間を作れます
「業務内容を詳しく伺ったうえで、あらためてご相談させてください」
答えを拒否しているわけではないので、失礼になりません。
その場で数字を出したくないときの逃げ道として持っておいてください。

在職中と離職中で、立場が変わります

あまり語られませんが、実務では効きます。

在職中は、断れます。

収入があるので、納得できなければ見送れる。

この余裕は、そのまま交渉力になります。

離職中は、断りにくくなります。

貯金が減っていく中で、「早く決めたい」が判断に混じります。

だから年収を上げたいなら、在職中に動くほうが有利です。

先に辞めるかどうかの判断は、転職先が決まっていないのに辞めていい?に計算の仕方をまとめました。

やってはいけない答え方

1. 「御社の規定で」

下限で検討されます。

2. 現職の年収を盛る

源泉徴収票や前職の証明で分かることがあります。

信頼を失うほうが損失が大きくなります。

3. 根拠なく高い額を言う

「なぜその額なのか」に答えられないと、自己評価が高いだけの人に見えます。

4. 一次面接で額の話に踏み込みすぎる

聞かれたら答える程度でよく、本格的な交渉は内定前後です。

5. 手取りと額面を混同する

求人票も面接も、基本は額面(年収総額)で話します。

賞与や固定残業代が含まれるかも確認してください。

よくある質問

Q. 現職の年収を聞かれたら、答える義務はありますか

義務はありません。ただ、答えたほうが話が早いのも事実です。提示額の根拠として使われるので、賞与込みの総額で伝えてください。

Q. 年収の幅は、どのくらい取ればいいですか

50万円程度が扱いやすい幅です。広すぎると下限で決まり、狭すぎると交渉の余地がなくなります。

Q. 求人票の上限額を希望しても大丈夫ですか

可能ですが、根拠が要ります。上限は「その分野で即戦力になる人」に向けた額であることが多いので、経験が合致していることを説明できるかが分かれ目です。

Q. 内定の提示額が想像より低かったです

一度は相談してみてください。そのまま受けるか、辞退するかの二択ではありません。相談したうえで変わらなければ、そこで判断すれば十分です。

Q. 年収より、休みや働き方を優先したいです

それも立派な軸です。その場合は面接でもそう伝えてください。「年収は現職程度で構いません。そのぶん〇〇を重視しています」と言えば、条件のすり合わせが早く終わります。

Q. 前職より下がる提示でしたが、受けるべきですか

金額だけで決めないでください。「何年で戻るのか」を必ず聞くことです。2〜3年で戻る見込みが説明できる会社と、説明できない会社では、まったく意味が違います。

Q. 交渉したら、内定を取り消されませんか

丁寧に相談する形であれば、それだけで取り消されることは通常ありません。取り消しにつながるのは、入社の意思が疑われる言い方をしたときです。「条件次第では辞退します」は避けてください。

Q. 給与テーブルが決まっていると言われました

等級で決まっている会社は実際にあります。その場合は、「どの等級での提示か」「上の等級に上がる条件は何か」を聞いてください。金額そのものより、上がる道筋のほうが長い目では効きます。

相場を知れば、答えは自然に決まる

今日やること
① 自分の職種・経験年数で、求人を10件見る
② 提示額の幅をメモして、真ん中を出す
③ その額を、上の型に当てはめて声に出して言ってみる

15分で終わります。面接の場で初めて考えると、必ず安く言ってしまいます。

希望年収で損をする人は、遠慮しているのではありません。

自分がいくらなのかを知らないだけです。

知らないから、低く言って安心しようとします。

でもその安心は、入社後ずっと続く金額差になります。

相場を知っていれば、幅で答えることも、根拠を添えることも、自然にできます。

そして相場は、調べるより、聞くほうが速いのです。

似た経歴の人がいくらで決まったかを知っている人に、一度聞いてみてください。

面接で言う前に知っておくだけで、結果が変わります。

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※本記事は一般的な情報の解説です。給与の水準や条件は企業・業界によって異なります。※本記事には広告(PR)を含みます。

辞めたいのに、動けない夜に。
あなたに合う一歩を、静かに選べます。
退職前夜
この記事を書いた人
退職前夜

新卒で入った会社を、休職を経て辞め、個人事業主として独立しました。「辞めたいな…」と思う夜に、そっと寄り添う記事を書いています🌙

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