職場で泣いてしまった…覚えているのはあなただけ。翌日の入り方と一言
職場で泣いてしまっても、取り返しのつかないことにはなりません。
周りが気にしているのは、涙そのものではなくそのあとどうするかだけです。
翌日にやることは1つ。「昨日はすみませんでした」と一言。それ以上は説明しない。
ただ、何度も泣いてしまう状態は、我慢の限界が近いサインです。
こらえようとしたのに、出てしまった。
人前で泣いてしまった。
その瞬間から、そのことしか考えられない。
どう思われただろう。
明日、どんな顔で行けばいいのだろう。
この記事は、そのあとどうするかを書きます。
まず、思っているほど大ごとではありません
泣いてしまったあと、頭の中では大ごとになっています。
ですが、周りの受け止め方は違います。
| 自分が思っていること | 周りの実際 |
|---|---|
| 「全員に見られた」 | 気づいていない人も多いです |
| 「弱い人だと思われた」 | 「大丈夫かな」と心配しています |
| 「もう信用されない」 | 仕事の評価とは、別で見ています |
| 「ずっと覚えられる」 | 数日で忘れます |
とくに4つ目です。
他人の涙を、人は長く覚えていません。
覚えているのは、泣いた本人だけです。
周りが気にしているのは、涙ではなくそのあとのあなたです。
なぜ、泣いてしまうのか
自分を責めている人が多いので、先に書いておきます。
涙が出るのは、弱いからではありません。
| 涙が出やすくなる状況 | どういうことか |
|---|---|
| 疲れがたまっている | 睡眠が足りないと、感情を抑える力が落ちます |
| ずっと気を張っている | 張り詰めた状態が続くと、小さなことで切れます |
| できない自分を責め続けている | 指摘された瞬間に、ためていたものが出ます |
| 相談できる相手がいない | 出す場所がないまま、職場でたまり続けます |
転職したばかりの時期は、この4つが全部そろいやすいです。
だから、普段は泣かない人でも泣きます。
つまり、状況のほうに理由があります。
性格の問題にしないでください。
ためこまない場所を、作っておく
職場で出てしまうのは、ほかに出す場所がないからでもあります。
・家族や友人に、週に一度話す
・ノートに、その日あったことを書く
・社内の相談窓口(産業医や相談員がいる職場もあります)
・各労働局の総合労働相談コーナー(無料)
2つ目は、相手がいなくてもできます。
言葉にして書き出すだけで、頭の中の量が減ります。
寝る前に3行でも構いません。
その場で、どうするか
涙が出てしまったときの対応です。
① 「すみません、少し外します」と言って離れる
② 落ち着いてから戻る(5〜10分で十分です)
③ 戻ったら「失礼しました」と一言、そのまま仕事に戻る
①が大事です。
その場にとどまらないでください。
こらえながらその場にいると、かえって長引きます。
離れるのは、逃げることではありません。
立て直すための行動です。
行き先は、トイレ、階段、外の空気が吸える場所。
顔を洗う、深呼吸する。それだけで落ち着きます。
説明しようとしないでください
泣いている最中に、理由を説明しようとしないでください。
話そうとすると、また出てきます。
伝えたいことがあるなら、落ち着いてからにしてください。
その場では、「すみません、少し外します」だけで十分です。
翌日の、入り方
いちばん不安なのが、翌日です。
やることは、ひとつだけです。
「昨日はすみませんでした。
大丈夫です。よろしくお願いします。」
これ以上、説明しないでください。
理由を詳しく話すと、話が長くなり、また感情が動きます。
相手も、どう返していいか困ります。
短く言って、普通に仕事を始める。
それが、いちばん早く元に戻る方法です。
| やらないほうがいいこと | 理由 |
|---|---|
| 何度も謝る | 相手が気をつかい続けます |
| 理由を長く説明する | 話が大きくなります |
| 避ける・目を合わせない | そちらのほうが印象に残ります |
| 休んでしまう | 戻るのが、さらに難しくなります |
最後の項目は、体調が悪いなら別です。
ただ、気まずさだけが理由なら、行ってしまったほうが楽になります。
声をかけられたときの、返し方
「大丈夫?」と聞かれることがあります。
心配してくれているだけなので、短く返して大丈夫です。
「ご心配おかけしました。大丈夫です。」
「少し疲れが出てしまって。もう落ち着きました。」
(話したいときは)
「ありがとうございます。少しだけ聞いていただけますか。」
3つ目は、話せる相手だと思ったときだけにしてください。
職場で話したことは、広がる可能性があります。
本当に相談したいことがあるなら、上司か、社内の相談窓口を選んでください。
何度も泣いてしまうとき
一度なら、誰にでもあります。
ですが、繰り返しているなら、意味が違います。
・週に何度も、泣きそうになる
・通勤の途中で、涙が出る
・家に帰ってから、泣いてしまう
・眠れない、食欲がない
こうした状態が続いているなら、我慢して慣れるものではありません。早めに医療機関に相談してください。
泣くこと自体が問題なのではありません。
泣くほどの負荷がかかり続けていることが問題です。
原因を、一度整理してください。
| 原因 | できること |
|---|---|
| 仕事が分からない・追いつかない | 時間が解決します。聞き方とメモで、負担を減らせます |
| 量が多すぎる | 上司に業務量として相談してください |
| 強く責められている | 記録を残して、相談窓口へ。あなたの問題ではありません |
| 疲れが抜けていない | 休むことを優先してください |
3つ目に当てはまるなら、一人で抱えないでください。
社内の相談窓口のほか、各労働局の総合労働相談コーナーで無料で相談できます。
立て直すための、小さな工夫
また泣きそうになったとき、その場で使えることを書いておきます。
・席を立つ(いちばん効きます)
・冷たい水で手を洗う
・ゆっくり息を吐く(吸うより、吐くほうを長く)
・外の空気を吸う(数分でも切り替わります)
3つ目は、その場を離れられないときにも使えます。
息を長く吐くと、体の緊張がゆるみます。
4秒吸って、8秒かけて吐く。これを3回で構いません。
そして、その日は早く帰ってください。
泣いた日に残業すると、翌日まで引きずります。
定時で帰って、早く寝る。
これがいちばん効く対処です。
「今日は少し体調が優れないので、定時で失礼します。」
理由を詳しく言う必要はありません。
泣いた日に早く帰ることを、責める人はいません。
周りに、泣いた人がいたら
立場が逆のときのことも、書いておきます。
誰かが泣いてしまった場面に居合わせることもあるからです。
やることは、少ないほうがいいです。
・その場から離れられるよう、さりげなく促す(「ちょっと休憩しようか」)
・理由を聞かない
・周りの視線を、そらしてあげる(別の話を始める)
・翌日、普通に接する
最後が、いちばん大事です。
腫れ物に触るように扱われるのが、本人にはいちばんつらいです。
いつもどおりにするのが、優しさになります。
あなたが泣いてしまったときも、同じです。
周りにいつもどおり接してほしいと思うなら、
こちらからいつもどおりの態度を出してください。
翌日の一言と、普通の挨拶。それで場は戻ります。
タイプ別|いま、どれに当てはまるか
□ 今回が初めて
□ 特定の出来事がきっかけだった
□ 普段は、落ち着いて働けている
このタイプは、翌日の一言だけで終わります。気にしすぎないでください。
□ 最近、涙もろくなっている
□ 休んでも、疲れが抜けない
□ 転職して、まだ数か月
このタイプは、休むことを優先してください。
転職直後は、自分で思うより消耗しています。
土日に寝込むほど疲れているなら、転職して1週間で疲れて寝込むときも読んでみてください。
□ 週に何度も、泣きそうになる
□ 朝、起きられない・動悸がする
□ 強く責められることが続いている
このタイプは、医療機関と相談窓口の両方を使ってください。
よくある質問
Q. 泣いたら、評価が下がりますか
涙そのもので評価が決まることは、ほとんどありません。周りが見ているのは、翌日から普通に働けているかどうかです。
Q. 上司に泣かされた形になりました
指導の範囲を超えた言い方だったなら、それは別の問題です。日付と内容を記録に残してください。あなたが泣いたことより、何を言われたかのほうが重要です。
Q. 泣いたことを、謝るべきですか
「すみませんでした」と一言だけで十分です。悪いことをしたわけではないので、深く謝る必要はありません。区切りをつけるための一言だと考えてください。
Q. トイレで泣くのが習慣になっています
その状態が続いているなら、負荷がかかりすぎています。隠せているかどうかではなく、泣くほどの状況が続いていることのほうを見てください。早めに相談先を持ってください。
Q. 涙をこらえる方法はありますか
その場を離れるのがいちばんです。こらえ続けると、かえって出やすくなります。「少し外します」と言って、数分離れてください。
Q. 周りに気をつかわせてしまいました
翌日、普通に働いていれば、それで解消します。気をつかわせ続けるのは、避け続けることのほうです。
Q. 職場で泣く人は、どう思われますか
多くの人は「大変だったんだな」と思うだけです。厳しく見る人もいますが、少数です。それよりも、そのあと立て直せるかを見ています。
Q. 泣いたことがきっかけで、辞めたくなりました
涙が理由ではなく、その前から限界が近かった可能性があります。まず休んでください。判断は、体調が戻ってからのほうが正確にできます。
Q. 泣いてしまったあと、仕事が手につきません
その日は、頭を使わない作業に切り替えてください。入力や整理など、手を動かすものがいいです。難しい判断は、翌日に回して構いません。
Q. 家に帰ってからも、思い出して泣いてしまいます
その日のうちに、書き出してみてください。何があって、何がつらかったのか。書くと、頭の中で繰り返さずに済みます。それでも続くなら、早めに医療機関に相談してください。
Q. 在宅勤務中の会議で、泣いてしまいました
カメラを切って、「すみません、少し席を外します」と伝えてください。文字でチャットに送っても構いません。落ち着いてから戻れば大丈夫です。対面より、切り替えはしやすい場面です。
Q. 感情的な人だと思われて、仕事を任せてもらえなくなりませんか
一度のことで、任せる範囲が変わることはまずありません。むしろ、翌日から普通に働いていれば、立て直せる人だと見られます。心配なら、いつもより少し丁寧に報告してください。
Q. お客様の前で泣いてしまいました
その場は上司に代わってもらい、落ち着いてから戻ってください。お客様には上司から一言入れてもらえば十分です。あとで上司に「ご迷惑をおかけしました」と伝えておいてください。
Q. 泣いたことを、ほかの人に広められました
つらい状況です。あなたから釈明する必要はありません。普通に働いていれば、話題は消えます。繰り返し話のネタにされるなら、それは別の問題として記録を残してください。
Q. 泣かないように、感情を殺して働くべきですか
その必要はありません。感情を抑え続けると、かえって限界が早く来ます。出てしまったときに立て直せる形を持っておくほうが、長く働けます。
あわせて読みたい
電話で相手の名前が聞き取れない
入社時に職場でお菓子を配る?
歓迎会の挨拶、何を話す?
覚えているのは、あなただけです
① 「昨日はすみませんでした。大丈夫です」と一言だけ言う
② それ以上、説明しない
③ 普通に仕事を始める
職場で泣いてしまっても、取り返しのつかないことにはなりません。
周りは、数日で忘れます。
覚えているのは、あなただけです。
ただ、何度も泣いてしまう状態なら、それは別の話です。
我慢の限界が近いサインなので、早めに休んでください。
その職場で働き続けるのが難しいと感じたときは、転職エージェントの選び方も見ておいてください。
※本記事は一般的な情報の解説であり、法的助言・医学的助言ではありません。ハラスメントに当たるかどうかの判断は、個別の状況によって異なります。困ったときは総合労働相談コーナー(各労働局)などの公的な窓口に、体調や気持ちの不調が続く場合は医療機関にご相談ください。※本記事には広告(PR)を含みます。