新人だから有給が取りづらい…理由はいりません。日にちから伝える3つの言い方
有給は、新人でも使えます。入ったばかりでも、条件を満たせば法律でつくことになっています。
取りづらい理由はたいてい理由を聞かれるのが嫌・周りが使っていない・新人だから無理だと思っているの3つ。
有給に理由はいりません。聞かれても「私用です」で足ります。
言い方は、相談ではなく予定の共有にしてください。「取ってもいいですか」ではなく「◯月◯日にお休みをいただきたいです」。
それでも通らないときは、日にちを変えてもう一度出すのが先です。
休みたい日がある。
でも、入ったばかりで言い出しにくい。
周りの先輩も、あまり使っていないように見える。
理由を聞かれたら何て答えよう、と考えているうちに、言うタイミングを逃す。
この記事は、新人が有給を1日使うまでの手順だけを書きます。
有給は「もらう」ものではなく「使う」ものです
まず、言葉の感覚を変えてください。
有給休暇は、会社からの好意ではありません。
働いた人に対して、労働基準法39条で決められている休みです。
つまり、あなたはすでに持っています。
「使わせてもらう」ではなく「持っているものを使う」。
この感覚の差が、そのまま言い方の差になります。
× 有給を取らせていただいてもよろしいでしょうか
○ ◯月◯日にお休みをいただきたいのですが、大丈夫でしょうか
新人でも、有給はいつからつくのか
多くの会社は、法律どおりの形をとっています。
| 時期 | つく日数の目安 |
|---|---|
| 入社から6か月 | 10日(出勤率8割以上のとき) |
| 1年6か月 | 11日 |
| 2年6か月 | 12日 |
| 3年6か月 | 14日 |
会社によっては、入社日から数日を先に渡すところもあります。
逆に、法律より少ないということは起きません。
自分の残り日数は、給与明細か勤怠システムに出ています。
分からなければ、総務か人事に「有給の残りは何日でしょうか」と聞いてください。
これは、聞いて嫌な顔をされる質問ではありません。
① 有給の残り日数
② 申請の出し方(紙・システム・口頭)
③ 何日前までに出す決まりか
この3つが分かれば、あとは日にちを決めるだけです。
取りづらい理由を、5つに分けます
自分がどこで止まっているのかを、先に分けてください。
止まっている場所によって、やることが変わります。
| 止まっている理由 | やること |
|---|---|
| 理由を聞かれるのが嫌 | 「私用です」で足りると知る |
| 周りが使っていない | 周りの使用実績は、あなたの権利と関係がない |
| 新人だから無理だと思っている | 残り日数を実際に確かめる |
| 言うタイミングが分からない | 翌月のシフトや予定が決まる前に出す |
| 断られるのが怖い | 断られても日にちを変えればいいと知る |
どれも、あなたの性格の問題ではありません。
情報が足りないだけです。
有給に、理由はいりません
いちばん多い引っかかりが、これです。
結論から言うと、休む理由を細かく説明する必要はありません。
有給は、休む目的で中身が変わるものではないからです。
旅行でも、家の用事でも、ただ休みたい日でも、同じ1日です。
聞かれたときは、次のどれかで足ります。
| 場面 | そのまま使える答え方 |
|---|---|
| 理由を聞かれた | 「私用です」 |
| もう少し聞かれた | 「家の用事がありまして」 |
| 行き先を聞かれた | 「特に遠出はしないです」 |
| 世間話として聞かれた | 言いたければ言う、言いたくなければ上の答えでよい |
嘘をつく必要もありません。
言わないことと、嘘をつくことは違います。
「病院に行きます」と言うと、次から体調の話が続くことがあります。
本当に通院であればそう言って構いませんが、説明を厚くするほど、次の申請でも同じ説明を求められます。
短く済ませるほうが、あとが楽です。
そのまま使える、申請の言い方
言い方は、相談ではなく予定の共有にしてください。
「いいですか」と聞くと、相手は判断する立場になります。
「この日に休みます、大丈夫ですか」と伝えると、日程の確認になります。
① 基本の形
◯月◯日に、お休みをいただきたいと思っています。
その日の分は前日までに片づけておきます。
問題なければ、申請を出しておきますね。
② 繁忙期に重なりそうなとき
その週で都合のよい日があれば、そちらに合わせます。
ご都合を教えていただけますか。
③ 入ってすぐで、言い出しにくいとき
◯月◯日に外せない用事があり、お休みをいただきたいです。
必要な引き継ぎがあれば、前日までにまとめておきます。
① 日にちを先に言う
② 理由は言わない、または一言で済ませる
③ 自分の仕事をどうするかを、自分から添える
③があるだけで、通り方がまったく変わります。
出すタイミングで、通りやすさが変わります
同じ日にちでも、出す時期で結果が変わります。
| 出すタイミング | どうなりやすいか |
|---|---|
| 翌月の予定が決まる前 | いちばん通りやすい |
| 予定が組まれたあと | 調整が必要になり、断られやすい |
| 前日・当日 | 会社が日にちの変更を求めることがある |
会社には、忙しい時期に日にちをずらしてもらう仕組みがあります。
これは「取らせない」ための仕組みではなく、「その日をずらす」ための仕組みです。
だから、早く出すほど、ずらされる理由がなくなります。
休みたい日が決まったら、思いついた日に出す。これだけで通りやすくなります。
断られたときの、次の一手
一度で通らなくても、終わりではありません。
順番にやってみてください。
| 順番 | やること |
|---|---|
| 1 | 日にちを変えて、もう一度出す |
| 2 | 「いつなら大丈夫ですか」と、相手に日を出してもらう |
| 3 | 直属の上司でなく、総務や人事に手続きを確認する |
| 4 | いつ出していつ断られたかを、手元に記録しておく |
2番が、いちばん効きます。
「ではいつなら大丈夫でしょうか」と聞くと、話が取るか取らないかからいつ取るかに移ります。
相手も、日を出さないわけにはいきません。
何度出しても、どの日でも通らない。
そういう状態が続くなら、それはあなたの出し方の問題ではありません。
会社の運用の問題です。
社内の相談窓口、または各労働局の総合労働相談コーナーに相談できます。
こんな人は、まず1日だけ使ってみてください
当てはまるものがあれば、今月のうちに1日だけ出してみてください。
□ 入社から6か月以上たっている
□ 有給の残り日数を、一度も確認したことがない
□ 休みたい日があるのに、言えないまま過ぎた
□ 周りが取っていないから、自分も取れないと思っている
□ 理由を聞かれるのが嫌で、申請を出せていない
□ 「迷惑をかける」と思うと、言葉が出てこない
全部に当てはまっても、やることは同じです。
残り日数を調べて、1日だけ日にちを決める。
順番はそれだけです。
やらないほうがいいこと
| やりがちなこと | なぜ避けるか |
|---|---|
| 理由を長く説明する | 次から同じ説明を求められる |
| 周りが取ってから取ろうと待つ | 誰も取らないまま1年が終わる |
| 「すみません」を何度も言う | 悪いことをしている前提になってしまう |
| 体調不良ということにする | 嘘は続かず、あとで苦しくなる |
| 言わずにあきらめる | 日数には期限があり、そのまま消える |
いちばん下が大事です。
有給には使える期限があります。
使わないまま置いておくと、順番に消えていきます。
「いつか使おう」は、たいてい使わずに終わります。
「周りが誰も使っていない」職場のとき
これがいちばん重いと思います。
制度があっても、誰も使っていないと、使うこと自体が目立ちます。
ただ、ここで覚えておいてほしいことがあります。
先輩が使っていないのは、先輩の事情です。
あなたの有給が減るわけでも、使えなくなるわけでもありません。
それでも、空気の中で最初の一人になるのは負担があります。
そういうときは、目立ちにくい日からにしてください。
| 選ぶ日 | なぜ言いやすいか |
|---|---|
| もともと人が少ない曜日 | 調整の話になりにくい |
| 連休の前後 | ほかにも休む人がいる |
| 繁忙期を外した週 | 断る理由が出てこない |
| 半日だけ | 1日より心理的に軽い |
最初の1回さえ通れば、2回目からは前例になります。
そして、あなたが使ったことで、使いやすくなる人が後ろに出てきます。
「申し訳ない」が消えないときの考え方
手順どおりに出しても、気持ちが残ることがあります。
それは、あなたが周りを見ている人だからです。
ただ、ひとつだけ置き換えてみてください。
同じ職場の人が「◯日に休みます」と言ったとき、
あなたは「迷惑だ」と思うでしょうか。
たぶん、「わかりました」で終わるはずです。
それが、相手から見たあなたです。
自分に対してだけ、基準が厳しくなっている状態です。
休むことは、順番に回ってくるものです。
あなたが休んだ日は、いつか誰かが休む日の前例になります。
よくある質問
Q. 半日だけ休むことはできますか
半日単位で使える会社もあります。就業規則か、総務への確認で分かります。1日を使うより言い出しやすいので、最初の1回に向いています。
Q. 代休と有給は違うのですか
別のものです。休日に出勤した分の振り替えが代休、もともと持っている休みが有給です。代休があるからといって、有給が減るわけではありません。
Q. 使いすぎだと言われました
残っている日数の範囲であれば、使いすぎということはありません。気になるなら残り日数を確認し、事実として把握しておいてください。
Q. 忙しい時期に休んだら、迷惑ではないですか
忙しい時期に人が足りないのは、人の配置の問題です。ただ、感情の面では気になると思います。その場合は、時期をずらして出すほうが気持ちよく休めます。
Q. 試用期間中でも使えますか
会社の制度によります。法律どおりの運用であれば、付与されるのは入社から6か月後です。まず総務に確認してください。
Q. 休んだあと、何か言ったほうがいいですか
翌日に「昨日はありがとうございました」と一言で十分です。長い説明はいりません。
仕事をどうするかを、自分から添える
申請が通りやすい人と、そうでない人の差は、ここにあります。
上司が気にしているのは、休むことそのものではありません。
その日の仕事が止まらないかどうかです。
だから、聞かれる前に自分から言ってしまいます。
言い添える一文の例
・急ぎの連絡は、◯◯さんに引き継いでおきます
・締め切りのあるものは、その週にはありません
・戻ったらすぐ確認します
どれか一つで足ります。
この一文があるだけで、相手は「確認すること」がなくなります。
休む前日に残業してまで片づける必要はありません。
それをやると、休むための代償ができてしまい、次から出しにくくなります。
「戻ったら対応します」で済む仕事のほうが、実際は多いです。
Q. 上司に嫌な顔をされました
表情は変えられません。ただ、申請が通ったのなら手続きとしては終わっています。承認されたかどうかだけを見てください。顔色まで引き受けると、休みが取れなくなります。
Q. 有給の残りが分かる書類はどれですか
給与明細に残日数が印字されている会社が多いです。勤怠システムがあれば、そこにも出ています。どちらもなければ、総務に「残日数を教えてください」と聞けば確認できます。
Q. 申請を出したのに、返事がありません
数日たっても返事がなければ、一度だけ「◯月◯日の件、いかがでしょうか」と確認してください。口頭で伝えたときほど、忘れられていることがあります。
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最初の1日を使えば、2日目からは楽になります
① 有給の残り日数を確認する
② 休みたい日を1日だけ決める
③ 「◯月◯日にお休みをいただきたいです」と、日にちから伝える
新人のうちに1日使っておくと、そのあとがずっと楽になります。
最初の1回だけが、いちばん重いのです。
体調のことで休みにくさを感じているなら、体調が悪くても休めないときもあわせて読んでみてください。
辞めるときの有給の扱いが気になる場合は、有給を消化して退職したいときにまとめています。
休みが取れない状態が当たり前になっている職場なら、転職エージェントの選び方で外の様子を見ておくのも一つの手です。
※本記事は一般的な情報の解説であり、法的助言ではありません。有給休暇の付与日数や使い方は労働基準法39条および勤務先の規定によります。実際の取り扱いは、就業規則と勤務先の担当部署にご確認ください。困ったときは社内の相談窓口や総合労働相談コーナー(各労働局)にご相談ください。※本記事には広告(PR)を含みます。