転職の不安で眠れない夜に|考えが止まらないときの3つの手当て
夜に不安が強くなるのは、あなたが弱いからではありません。
夜は、判断に必要な材料が何ひとつ増えない時間帯だからです。
調べても、誰にも聞けず、動くこともできない。
だから同じことを何周もするだけになります。
手当ては3つ。①頭の中身を紙に出す ②夜は決めない ③朝に回す。
布団に入る。
目を閉じる。
でも、頭の中では会社のことが回り続けている。
「このまま辞めていいんだろうか」
「次が決まらなかったらどうしよう」
「上司にどう言えばいいんだろう」
気づけば2時。
明日も仕事なのに、と思うと、それがまた眠れない理由になる。
この記事は、今夜どうするかだけを書きます。
転職すべきかどうかの話はしません。
それは、朝の自分に任せてください。
□ 布団に入ると考え事が始まる
□ 途中で目が覚めて、そのまま眠れない
□ 朝起きた瞬間から気が重い
□ 休みの日も仕事のことを考えている
□ 誰にも相談できていない
3つ以上なら、この記事の手当てを1つでいいので試してください。
ぜんぶ当てはまるなら、最後の「これは、がんばりで解決しない場合」まで読んでください。
なぜ夜に強くなるのか
理由は3つあります。
1. 情報が増えない
昼なら、調べたり、誰かに聞いたり、実際に動いたりできます。
夜はそれができません。
同じ材料で考え続けるので、結論が出ないまま何周もします。
2. 疲れている
一日の終わりは、判断する力がいちばん落ちています。
同じ事実でも、疲れているときは悪いほうに解釈しやすくなります。
3. 何もしなくていい時間だから
日中は目の前のことに追われて、考える隙がありません。
静かになった瞬間に、押しやっていたものが戻ってきます。
夜中に「もう無理だ」と思ったことが、朝には少し違って見えた経験はありませんか。
それは気のせいではなく、考えている条件そのものが違うからです。
夜の自分は、材料が少なくて、疲れていて、動けない状態にあります。
手当て1:頭の中身を、紙に出す
いちばん効きます。
やり方は簡単です。
一度起きて、いま考えていることを箇条書きで書き出す。
スマホのメモでも構いません。
文章にしなくていいので、思いついた順に並べてください。
書き終わったら、こう考えます。
「これは明日の自分に渡す」
頭の中に置いたままの心配事は、忘れないように、脳が何度も呼び出します。
外に出すと、その必要がなくなります。
「覚えておかなくていい」と分かるだけで、回り続けるのが止まりやすくなります。
書き出したあと、1つだけ横に印をつけると、さらに効きます。
「明日、これだけはやる」というものです。
求人を1件見る、でもいい。
相談先を1つ調べる、でもいい。
動くことが決まると、考え続ける理由が減ります。
手当て2:ベッドの中で考えない
これは場所のルールです。
布団の中で考え事をする習慣がつくと、布団に入る=考え事が始まる、という結びつきができます。
だから、考え始めたら一度起きてください。
別の部屋か、せめてベッドから出る。
そこで書き出して、終わったら戻る。
面倒に感じますが、布団の中で戦い続けるより早く終わります。
・寝る1時間前から、転職サイトや口コミを見ない
・スマホを手の届かない場所に置く
・部屋を暗くする
特に寝る前の情報収集は、いちばん眠れなくなる行動です。調べた情報は夜のうちには使えず、考える材料だけが増えます。
手当て3:夜は決めない、と決めておく
これが3つの中でいちばん大事です。
「辞めよう」も「やっぱりやめておこう」も、夜には決めない。
前もってそう決めておくと、考え込んだときに引き返せます。
「これは今決めることじゃない」と自分に言えるからです。
翌朝、同じ気持ちが残っていたら、そのとき考えてください。
朝になると、驚くほど気持ちが違うことがあります。
残っていたなら、それは本物の気持ちです。
消えていたなら、夜の疲れが言わせていたということになります。
不安を2つに分ける
少し落ち着いたら、書き出したものを2つに分けてみてください。
A:調べれば分かること
例)自分の職種の求人はどのくらいあるか。
例)今の貯金で何ヶ月もつか。
例)失業保険はいつからもらえるか。
B:やってみないと分からないこと
例)転職して後悔しないか。
例)次の職場でうまくやれるか。
例)家族がどう思うか。
つらいのは、この2つを混ぜたまま、答えの出ないBについて何時間も考えているからです。
Aは行動で消えます。調べればいいだけだからです。
Bは考えても答えが出ません。未来のことだからです。
分けるだけで、悩む対象が半分以下になります。
Aに入れたものは、明日の予定表に移してください。
心配事ではなく、タスクに変わります。
お金の不安が消えないとき
眠れない理由でいちばん多いのが、これです。
この不安は、数字にすると小さくなることがあります。
紙に3つだけ書いてください。
②1ヶ月の生活費(家賃・食費・通信費・保険など)
③①÷②=何ヶ月分あるか
この「何ヶ月分」が出ると、漠然とした不安が、期限のある問題に変わります。
3ヶ月分あるなら、3ヶ月は考える時間があるということです。
少なかったとしても、分かっていれば手の打ちようがあります。
在職中に転職活動をする、失業保険の条件を調べる、支出を見直す。
お金の不安が中心なら、お金がないときの順番の記事も参考にしてください。
相談できる相手がいないとき
一人で抱えていると、不安は薄まるどころか濃くなります。
でも、身近な人には言いにくいこともあります。
△ 家族・パートナー
心配してくれますが、「大丈夫なの」と返されると不安が増えることがあります。
△ 職場の同僚
利害が絡むので、正直な意見が出にくい相手です。
◯ 利害関係のない第三者
転職エージェントの担当者は、同じ状況の人を何人も見ています。
「よくあることですよ」と返ってくるだけで、抱えている重さはかなり変わります。
相談だけの利用を受け付けているところも多く、費用もかかりません。
相談先の選択肢は、誰にも相談できないときの4つの相談先にまとめました。
転職を前提に話を聞いてもらいたいなら、転職エージェントの選び方に、それぞれの得意分野と相談だけで使うときの注意点を書いています。
辞めること自体が言い出せない状況なら、退職代行という手段もあります。
どちらも、知っておくだけで「逃げ道がある」と思えるものです。
眠れないまま朝を迎えてしまったら
今夜どうにもならないこともあります。
そのときの過ごし方も書いておきます。
1. 眠れなくても、横になっているだけでいい
「眠らなければ」と思うほど眠れなくなります。
目を閉じて横になっているだけで、体はある程度休まります。
2. 翌日の予定を、先に削る
寝不足の日に、大事な判断や重い作業を入れないでください。
動かせるものは、朝のうちに翌日へ回してしまうのが正解です。
3. 昼に少しだけ寝る
短い仮眠は、午後の消耗をやわらげてくれます。
ただし夕方以降に寝ると、その夜がまた眠れなくなります。
4. 「今日はダメな日」と決めてしまう
寝不足の日に、いつも通りを求めないでください。
できなかったことを数えると、それが夜の心配事に変わります。
周りが普通に働いているのがつらいとき
眠れない夜が続くと、こう思うことがあります。
「みんな普通にやっているのに、自分だけおかしいのでは」
でも、悩んでいることを職場で口にする人はほとんどいません。
平気そうに見える人が、同じように夜中に天井を見ている可能性は十分にあります。
見えている範囲だけで比べると、自分だけがおかしいという結論になりやすいのです。
周りの人ではなく、半年前の自分と比べる。
半年前より疲れているなら、それは環境が変わったということです。
自分の弱さではなく、置かれている状況のほうを疑ってください。
これは、がんばりで解決しない場合
ここまで書いたのは、不安との付き合い方です。
でも、次のような状態が続くなら、別の対応が必要です。
・眠れない日が2週間以上続いている
・食欲がない、体重が減った
・朝、体が動かない
・仕事のことを考えると涙が出る
・休日も回復しない
気持ちの問題として我慢しないでください。
不調が続く場合は、医療機関で相談してください。
仕事を続けるか辞めるかを考える前に、まず体を戻すことが先です。
休職という選択もあります。違いは休職か退職か迷うときにまとめました。
また、眠れない原因が職場そのものにある場合もあります。
長時間労働、暴言、退職を言い出せない環境。
これは自分の心の持ちようで解決する問題ではありません。
環境から離れることが、いちばん確実な手当てになることもあります。
日曜の夜だけ、特につらい人へ
眠れない夜が日曜に集中しているなら、原因ははっきりしています。
翌日から始まる5日間を、前の晩に先取りして体験している状態です。
よく「サザエさん症候群」と呼ばれるものです。
これがつらいのは、休みの時間まで仕事に侵食されているからです。
土曜は回復に使い、日曜の夜は不安に使う。
そうすると、休んだ実感がないまま月曜が来ます。
・日曜の夜に予定を1つ入れる(人に会う、映画を見る、外に出る)
・月曜の朝にやることを、日曜のうちに1つだけ決める(決まっていると不安が減ります)
・日曜の夜に仕事のメールを見ない
「日曜の夜=憂鬱の時間」という結びつきを、別の予定で上書きするのが狙いです。
ただし、これは対症療法です。
毎週日曜の夜がつらいなら、問題は日曜ではなく、月曜から始まる環境のほうにあります。
何ヶ月も続いているなら、環境を変えることを一度考えてみてください。
「辞めたい」と「疲れている」を分ける
眠れない夜に出てくる「辞めたい」には、2種類あります。
A:疲れているから、いま逃げたい
休めば軽くなるものです。
連休明けや、まとまった休みのあとに気持ちが変わるなら、こちらの可能性があります。
B:環境そのものが合っていない
休んでも戻らないものです。
休み明けに「また始まる」と思うなら、こちらです。
見分け方は1つだけです。
「1週間まるごと休めたら、この会社に戻りたいか」
戻ってもいいと思えるならA、想像しただけで嫌ならBです。
Aなら、まず休みを取ってください。
Bなら、動き始めたほうが早く楽になります。
よくある質問
Q. 睡眠薬やサプリに頼ってもいいですか
市販薬やサプリの使用については、薬剤師や医師に相談してください。この記事では判断できません。眠れない状態が続いているなら、自己判断より受診が確実です。
Q. 転職を決めたら眠れるようになりますか
決めたことで軽くなる人もいれば、決めたあとに別の不安が出る人もいます。内定後の不安は内定ブルーといって、真剣に選んだ人ほど起きるものです。
Q. 在職中に転職活動をすると、余計に疲れませんか
疲れます。ただ、辞めてから探すとお金の不安が上乗せされます。どちらがつらいかは人によりますが、在職中のほうが選択肢を持ったまま動けます。
Q. 何も動く気力がありません
動かなくていいので、書き出すことだけやってみてください。3分で終わります。それすらつらいなら、いまは休むことが最優先です。
Q. 朝になると「気のせいだった」と思ってしまいます
1週間、毎晩ひとことだけ記録してみてください。同じことが並んでいたら、それは気のせいではありません。バラバラなら、疲れのほうが大きいということです。
今夜、これだけやれば十分です
① 一度、布団から出る
② スマホのメモに、いま考えていることを箇条書きで出す
③ そのうち1つだけに「明日やる」と印をつける
全部解決しなくていいのです。
頭の外に出して、明日の自分に渡す。それだけで、今夜の重さは変わります。
眠れない夜が続いているということは、それだけ真剣に考えているということです。
どうでもいい人は、悩みません。
ただ、一人で夜に考え続けても、材料は増えません。
明るいうちに、利害のない誰かに話してみてください。
それだけで、夜が変わることがあります。
※本記事は一般的な情報の解説であり、医学的な助言ではありません。不眠や心身の不調が続く場合は、医療機関にご相談ください。※本記事には広告(PR)を含みます。