内定ブルーの対処法5つ|今夜からできることと、やってはいけないこと
内定ブルーは、考えて解決するものではなく、扱い方を変えるものです。
効くのは3つ。①不安を紙に出して分ける ②情報を追うのをやめる ③夜に決めない。
「気にしない」ようにするほど強くなるので、正面から消そうとしないでください。
内定が出た。承諾もした。
周りからは「よかったね」と言われる。
なのに、夜になると胸のあたりが重くなる。
「本当にこれでよかったんだろうか」
内定ブルーは、真剣に選んだ人にこそ来るものです。それは別の記事で書きました。
この記事では、ではどうすればいいのかだけを書きます。
今夜からできることに絞りました。
当てはまるものを数えてみてください。
□ 入社日のことを考えると気が重い
□ 夜、寝る前に会社のことを考えてしまう
□ 転職先の口コミを何度も見返している
□ 「今の会社に残ればよかった」と思うことがある
□ 誰にも言えないまま抱えている
3つ以上なら、この記事の対処法を順にやってみてください。ぜんぶ当てはまるなら、最後の「危険信号の見分け方」まで読んでください。
対処法1:不安を紙に書き出して、2つに分ける
いちばん効くのはこれです。
頭の中にある不安は、形がないから大きく見えます。
書き出すと、実際の大きさが分かります。
紙でもスマホのメモでも構いません。
思いつくまま、箇条書きで出してください。
出し終わったら、1つずつこう分けます。
A:確認すれば分かること
例)残業は実際どのくらいか/配属先はどこか/有給は取りやすいか
B:やってみないと分からないこと
例)人間関係がうまくいくか/仕事についていけるか/後悔しないか
Aは行動で消せます。聞けばいいだけだからです。
Bは考えても答えが出ません。未来のことだからです。
内定ブルーがつらいのは、この2つを混ぜたまま、答えの出ないBについて何時間も考えてしまうからです。
分けるだけで、悩む対象が半分以下になります。
対処法2:Aは、聞いてしまう
確認すれば分かることは、確認してください。
「入社前に質問したら、印象が悪くなるのでは」と思うかもしれません。そんなことはありません。入社前に確認するのは、当たり前のことです。
聞き方の例です。
お忙しいところ恐れ入りますが、下記についてお教えいただけますでしょうか。
・配属予定の部署
・入社後しばらくの業務内容
・繁忙期の時期
エージェント経由で内定を得たなら、担当者に代わりに聞いてもらうのがいちばん角が立ちません。
残業の実態や職場の雰囲気など、直接は聞きにくいことほど、間に人が入ると聞きやすくなります。
確認した結果、納得できれば不安は1つ減ります。
曖昧にごまかされたなら、それはそれで重要な情報です。
対処法3:口コミを見るのをやめる
これは「やらないこと」の対処法です。
内定ブルーのとき、多くの人が転職先の口コミサイトを何度も見返します。
でも、これはたいてい逆効果になります。
理由は2つあります。
1. 不満を持つ人ほど書き込む
満足している人は、わざわざ書きません。口コミは構造的に、ネガティブに寄ります。
2. 不安なときは、悪い情報だけが目に入る
同じページを見ても、心配な状態だと悪い書き込みばかりが記憶に残ります。
もう調べ終わったなら、見る回数を減らすほうが、判断は正確になります。
どうしても気になるなら、「もう1回だけ見て、それで終わりにする」と決めてから開いてください。
対処法4:夜に決めない
内定ブルーが強くなるのは、たいてい夜です。
疲れているとき、暗いとき、一人のとき。
同じ事実でも、悪いほうに解釈しやすくなります。
だから、こう決めておいてください。
「辞退しようかな」と思っても、その夜は決めない
翌朝、同じ気持ちが残っていたら、そのとき考える。
朝になると、驚くほど気持ちが違うことがあります。
寝る前に考え事が止まらないなら、ベッドの中で考えないようにしてみてください。
一度起きて、思っていることをメモに書き出す。「明日の自分に渡す」つもりで書いて、そこで終わりにする。
頭の中に置いたままにするより、外に出したほうが手放しやすくなります。
対処法5:入社日までの予定を、1つだけ入れる
入社までの期間は、やることがないと不安が膨らみます。
だから、仕事と関係ない予定を1つだけ入れてください。
・行きたかった場所に行く
・会いたかった人に会う
・平日にしかできないことをする
大げさなことでなくていいのです。
「今しかできないこと」を1つやると、この期間が空白ではなくなります。
入社準備を完璧にしようと勉強を詰め込む人がいますが、逆効果になることがあります。
「まだ足りない」と感じて、不安が増えるからです。
やってはいけない対処法
よかれと思ってやりがちな、逆効果のものを挙げます。
1. 「気にしないようにする」
考えないようにするほど、そのことを考えます。「不安があっていい」と認めるほうが、結果的に軽くなります。
2. 今の会社の良いところを数える
「残ればよかった」と思いたくなりますが、辞めたい理由があったから動いたはずです。都合の良い記憶だけが残っている可能性があります。
3. 誰にも言わずに抱える
「内定をもらったのに悩んでいる」と言いにくいのは分かります。でも、言葉にしないと不安は形を変えて残り続けます。
4. 転職サイトをまた見始める
「もっといい求人があるかも」と探し始めると、終わりません。決めたなら、一度閉じてください。
相談相手は誰がいいか
内定ブルーは、話すと軽くなります。ただし相手を選んでください。
△ 家族・パートナー
心配してくれますが、「大丈夫なの?」と返されると不安が増えることがあります。
△ 今の職場の同僚
利害が絡むので、正直な意見が出にくい相手です。
◯ 転職エージェントの担当者
同じ状況の人を何人も見ています。「よくあることです」と言われるだけで、かなり楽になります。しかも企業への確認も頼めます。
エージェント経由でない内定でも、相談だけの利用は受け付けているところが多く、費用もかかりません。
どこに相談すればいいか分からないという場合は、転職エージェントの選び方をまとめた記事に、それぞれの得意分野と、相談だけで使うときの注意点を書いています。
入社前の不安の相談は、担当者にとっても珍しい話ではありません。
対処法を全部やる必要はありません。1つ目だけやってください。
スマホのメモを開いて、いま不安に思っていることを箇条書きで出す。3分で終わります。
出したあと、それぞれに「聞けば分かる」か「やってみないと分からない」かを書き添える。
それだけで、今夜の重さは変わります。
「決めた瞬間から不安になった」のはなぜか
内定ブルーが不思議なのは、迷っているときより、決めたあとのほうがつらいことです。
理由は、決めるまでと決めたあとで、頭の使い方が変わるからです。
決めるまで:「どれがいいか」を比べています。
選択肢があるので、まだ何も失っていません。
決めたあと:「これでよかったか」を確かめ始めます。
選ばなかった道が、急に良く見えてきます。
これは大きな決断のあとに多くの人に起きることで、結婚を決めた人がマリッジブルーになるのと同じ形です。
つまり不安が出たのは、ちゃんと決めた証拠です。
適当に決めた人は、ここまで悩みません。
周りに言えないのが、いちばんつらい
内定ブルーの特有のつらさは、おめでたい状況なので、悩んでいると言いにくいことです。
「内定おめでとう」と言われた相手に、「実は不安で」とは言い出しにくい。
心配をかけたくない気持ちもあります。
その結果、一人で抱えることになります。
でも、抱えている間ずっと同じことを考え続けるので、不安は薄まるどころか濃くなります。
無理に身近な人に話す必要はありません。心配されるのが負担になることもあります。
利害関係のない第三者——たとえば転職エージェントの担当者は、同じ相談を何度も受けています。「よくあることですよ」と返ってくるだけで、抱えている重さはかなり変わります。
「ただの不安」と「本当に合っていない」の見分け方
内定ブルーの相談でいちばん多いのは、「これは気の迷いなのか、それとも本当にやめたほうがいいのか」という質問です。
見分ける手がかりは、不安の中身が変わるかどうかです。
内定ブルーの場合:日によって心配することが変わります。
昨日は人間関係、今日は給料、明日は通勤時間。
不安の対象が移り変わるのは、対象が問題なのではなく、状態が不安定なだけだからです。
本当に合っていない場合:同じ一点が、何度考えても引っかかります。
「年収がどうしても足りない」「勤務地が生活と両立できない」のように、具体的で、時間が経っても変わりません。
後者なら、それは気持ちの問題ではなく条件の問題です。
入社前に交渉するか、辞退するかを検討する材料になります。
毎晩ひとことでいいので、「今日いちばん不安だったこと」をメモに残す。
1週間後に読み返して、バラバラなら内定ブルー、同じことが並んでいたら条件の問題。
自分の気持ちを疑うより、記録を見たほうが正確です。
内定ブルーは、いつ終わるのか
多くの場合、入社して数日から数週間で気にならなくなります。
理由は単純で、実際に働き始めると、想像する材料がなくなるからです。
内定ブルーの正体は、「まだ知らないことを想像している状態」です。
事実が入ってくれば、想像する余地は減ります。
だから、入社日までが一番つらいのは自然なことです。
そこを越えれば軽くなると知っているだけでも、少し違います。
これは危険信号かもしれない、という場合
一方で、内定ブルーとして片づけないほうがいいケースもあります。
次のような状態が続くなら、一度立ち止まってください。
・眠れない日が何日も続いている
・食欲がない、体調を崩している
・入社のことを考えると涙が出る
・具体的に「聞いていた条件と違う」ことが分かった
気持ちの問題として我慢しないでください。不調が続く場合は、医療機関で相談してください。
また「条件が違う」など具体的な問題があるなら、それは内定ブルーではありません。承諾後でも辞退はできます。無理に入社して早期離職になるほうが、あとが大変です。
よくある質問
Q. 内定ブルーは、どのくらいの人がなりますか
正確な割合を示す公的な統計は見当たりません。ただ、大きな決断のあとに不安が来ること自体は珍しくなく、転職エージェントの担当者も日常的に相談を受けています。
Q. 入社準備の勉強はしたほうがいいですか
軽くで十分です。詰め込みすぎると「まだ足りない」と感じて、不安が増えます。入社後に教わる前提で採用されています。
Q. 内定先に「不安です」と伝えてもいいですか
「不安です」と伝えるより、具体的な質問の形にするほうが伝わります。「配属先はどちらでしょうか」のように聞けば、相手も答えやすくなります。
Q. 今の会社に残りたくなってきました
その気持ちが、辞めたい理由が解決したからなのか、単に変化が怖いからなのかを分けてみてください。転職を考え始めた頃のことを思い出すと、判断しやすくなります。
Q. 相談したいけど、誰にも言いたくありません
知り合いでない人のほうが話しやすいことがあります。転職エージェントの相談は無料です。相談だけの利用を受け付けているところも多くあります。
不安なままでも、進んでいい
内定ブルーを完全に消してから入社した人は、おそらくほとんどいません。
大事なのは、不安をゼロにすることではなく、不安と一緒に進めることです。
聞けば分かることは聞く。分からないことは、分からないままでいい。夜は決めない。
それだけで、この期間は越えられます。
そして、一人で抱えないでください。
同じ状況を何度も見てきた人に話すと、「よくあることですよ」の一言で、驚くほど軽くなります。
※本記事は一般的な情報の解説です。心身の不調が続く場合は、医療機関にご相談ください。※本記事には広告(PR)を含みます。